内容説明
『仁義なき戦い』における笠原和夫の脚本は、一つ一つのセリフに至るまで完璧に研ぎ澄まされた感があり、掛け値なしの傑作として世評名高い。おのずと全篇にわたって名セリフ・名言が散りばめられて、その宝庫といっていいシナリオとなっている。プロデューサーの日下部五朗も、「広島弁のシェイクスピアといった感のあるセリフ」と評したうえで、「あれだけ下品な言葉遣いを芸術にまで持ちあげた脚本」と、最大級の賛辞を贈っているのだ。
目次
第1章 『仁義なき戦い』を作った男たち
第2章 どスケベな男たち
第3章 何度でも甦る男たち
第4章 下剋上な男たち
第5章 ズルワルな男たち
第6章 筋を通そうとする男たち
第7章 人間百貨店としての『仁義なき戦い』
第8章 実在した男たち
第9章 『仁義の墓場』と深作欣二
著者等紹介
山平重樹[ヤマダイラシゲキ]
1953年山形県生まれ。法政大学文学部卒業。ヤクザ、革命家、思想家の生き様を描き続ける。ノンフィクション、ルポルタージュ、小説など幅広いジャンルで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シッダ@涅槃
14
ここにも『仁義なき戦い』シリーズを愛する同志がいたか!という思い。もちろん向こうが圧倒的に先輩なのに。最近ピリッとしないから仁義を観て元気を貰おうと思う。外道の群れを観て元気貰うも変な話だが、著者はじめ杉作J太郎氏など「元気貰った!」 というひとはいて、何遍でも観たろうやないかい、って気になった。『仁義の墓場』は早々に観よう。2022/12/14
0607xxx
9
仁義なき戦いのBlu-rayを昨年購入し、その世界観にどっぷり嵌ってしまった一人です。劇中の名セリフを中心に物語を紹介、解説してくれており知らないことも多く、また一度観直したくなりました。2014/09/04
孝くん
3
名セリフの紹介と思って読んだが…「セリフは短く、テンポ良く、クサい芝居を二つ三つ、…伝説の東映ヤクザ映画」もまずは、映像を見なくては良さがわからないということを知った読書でした。2019/10/03
にやり2世
1
セリフだらけになってるのかと思ったのに足らない。杉作J太郎の話は知らなかったから、前のオールナイト一挙上映のときにサニー千葉とトークした理由がようやくわかった。それだけは良かったけど、悪の金言と比べるともうだめ。2014/12/20
Yasushi Nakaguro
1
『仁義なき戦い』シリーズ入門者向けガイドブック。同作は「広島弁のシェイクスピア」と称されるほど名台詞に事欠かないが、本書はその代表的なところを紹介/解説してくれるとともに、小ネタを多数提供してくれる。『仁義なき戦い 浪漫アルバム』ほどディープではないが、新しい発見もあり、読後、あらためて『仁義なき戦い』を観たくなった。2014/07/29