PHP新書<br> ウェストファリア体制―天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法

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ウェストファリア体制―天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法

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  • サイズ 新書判/ページ数 301p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569845524
  • NDC分類 329
  • Cコード C0220

出版社内容情報

教皇、皇帝、国王、貴族という一握りの特権階級が支配者だった頃のヨーロッパ。人々は「人殺し」に明け暮れていた。彼らの日常は「戦争」とは異なる、単なる殺し合い。平和は束の間の安らぎにすぎなかった。血に飢えたライオンよりも野蛮な世界である。この「国」という概念すらない16世紀に生まれながら、「戦争にも掟(ルール)がある」という英知を著す信じ難い学者がいた。その名もフーゴー・グロティウス。彼の思想はのちにウェストファリア体制として実り、国際法の原型となる。天才グロティウスが混沌のなかに見出した「法」を日本一わかりやすく読み解く。なぜ日本人が『ウェストファリア体制』を学ぶべきか。第一の理由は、『ウェストファリア体制』が日本人が野蛮な世界で生き残るのに必要な武器だから。第二は、この掟(ルール)が日本人の手によって全人類が守るべき文明の法となったからである。この事実を知らないことが日本の罪なのである。

内容説明

教皇、皇帝、国王、貴族という一握りの特権階級が支配者だった頃のヨーロッパ。人々は「人殺し」に明け暮れていた。彼らの日常は「戦争」とは異なる、単なる殺し合い。平和は束の間の安らぎにすぎなかった。血に飢えたライオンよりも野蛮な世界である。この「国」という概念すらない16世紀に生まれながら、「戦争にも掟がある」という英知を著す信じ難い学者がいた。その名もフーゴー・グロティウス。彼の思想はのちにウェストファリア体制として実り、国際法の原型となる。天才グロティウスが混沌のなかに見出した「法」を日本一わかりやすく読み解く。

目次

第1章 偉大な天才・グロティウス、その悲劇の生涯(殺し合いが日常の世界;その頃、“国”という概念はなかった ほか)
第2章 なぜ宗教戦争は悲惨な殺し合いになるのか?(「ウチは宗教じゃないから」が最も危険な宗教;「汝の隣人を愛せよ」は危険な教え ほか)
第3章 なぜ『戦争と平和の法』は必要とされたのか(馬の耳に念仏、血に飢えたライオンに国際法;「みんな、神様を信じているよね」 ほか)
第4章 「ウェストファリア体制」の現実(玉座の上の最初の近代人;「ウェストファリア体制」の成立は一九〇七年だ ほか)
第5章 日本人の世界史的使命(大日本帝国の取り返しがつかない愚かさ;国際法をわかっていた根本博中将 ほか)

著者等紹介

倉山満[クラヤマミツル]
1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。96年、中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員として、2015年まで同大学で日本国憲法を教える。12年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開している。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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南北

61
「国」や「主権」が存在しなかった17世紀のヨーロッパで「国際社会」を考えだし、「欧州公法」を作ったのがグロティウスです。わずかでも自分と異なる思想を持つ人々を「人間」とは思わず平気で虐殺する時代にこうした考えを持つグロティウスはまさに天才といえます。この「欧州公法」を「国際法」にしていったのが大日本帝国ですが、第1次大戦以降、アメリカが国際法を無視した行動をするようになり、講和条約による終戦は大東亜戦争が最後となってしまいました。宣戦布告も講和条約もない戦後が「平和」なのかを本書で学ぶ必要があります。2019/11/30

出世八五郎

28
1648年ウェストファリア体制始まる。それまでの欧州キリスト教は無目的に人を殺し合っていた。宗派宗教が違うから殺していい、魔女嫌疑により殺していい、際限なき殺し合いが続き、1648年以前以後で欧州とキリスト教は違う。しかし、有色人種に対する価値と態度は二重価値感で区別され続け、1907年に大日本帝国がウェストファリア体制を世界的価値感に押し上げる。それもWW2後、国連発足でなくなり、元の野蛮な時代に戻ったのが現代。野蛮な時代に逆行した原因は恐らくウッドロー・ウィルソン。2020/03/03

hk

26
主権国家体制の端緒となったのがウェストファリア条約。その雛形をつくったのが本書において「天才」と皮肉られているグロティウスだ。本書はいかに中世欧州が野蛮だったかを縷々述べている。「汝隣人を愛せよ」を枢軸とするキリスト教の理想と、殺し合いが常態化した中世ヨーロッパの現実には大きな乖離がある。この矛盾を解決させるため中世欧州人は「あいつらは人ではない。なので殺しても構わないのだ」という論理の飛躍を行っていた。この論法が昂じて30年戦争というとてつもない悲劇が起こる。そこでグロティウスが解決策を提唱したわけだ。2020/01/12

軍縮地球市民shinshin

25
「野蛮人の殺し合い」に過ぎなかった戦争に国際法というルールを導入して、「王様のスポーツ」にしたのがグロティウスで、それを「ウェストファリア体制」と呼ぶ。それが第二次大戦後に国連憲章によって戦争は「違法化」されてしまい、以降の戦争は国際法的には「紛争」であり、グロティウス以前の野蛮な状態になってしまった、というもの。非常に分かりやすいが、最終章は昔の「倉山節」が復活したかのような感じ。おすすめ。2020/01/04

鐵太郎

21
ウェストファリア条約とは西欧の中世時代を終わらせた30年戦争の終了を象徴するもの。これを著者はフーゴー・グロティウスという学者が、その異端的、革新的な思想によりかなえられたもの、と説きます。その理論とは、著者の要約によると、(1)心の中では何を考えてもよい。(2)人を殺してはならない。(3)お互いの存在を認めあおう。 というものだと。この思想による世界を著者はウェストファリア体制と呼び、西欧人は徐々に失い、それに対し日本は... ──面白い理論なのですが、何か引っかかるものがあります。うむう。2020/01/26

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