PHP新書<br> 国際法で読み解く世界史の真実

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PHP新書
国際法で読み解く世界史の真実

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  • サイズ 新書判/ページ数 311p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569832043
  • NDC分類 329
  • Cコード C0230

出版社内容情報

明治日本はなぜ成功できたか? ナチスドイツと日本の違いは? 「国際法」がわかれば「歴史」の謎はすべて解ける! 常識を覆す刮目の書。

倉山満[クラヤマミツル]
憲政史研究家

内容説明

ヨーロッパで戦われた最後の宗教戦争である“30年戦争”。そのあまりに悲惨な掠奪と殺戮に直面した法学者グロチウスは、戦争を「無法で残忍な殺し合い」から「ルールに基づく決闘」に変えようと考える。「戦争に善いも悪いもない。だからこそ戦争にも守るべき法がある」―この思考から生みだされてきたものこそ国際法であった。この国際法を「ものさし」にして歴史を読み解くと、これまで見えなかった構図が手に取るように見えてくる。世界史のすべての謎を解き明かす「最強の武器」としての国際法をわかりやすく解説。日本人を賢くする驚愕の一冊。

目次

第1章 国際法で読む国別「傾向と対策」
第2章 武器使用マニュアルとしての「用語集」
第3章 国際法はいかに成立し、進化したか
第4章 国際法を使いこなした明治日本、破壊したウィルソン
第5章 満洲事変とナチス・ドイツを一緒くたにする愚
第6章 「戦争がない世界」は夢か欺瞞か

著者等紹介

倉山満[クラヤマミツル]
1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。1996年、中央大学文学部史学科を卒業後、同大学大学院文学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かわうそ

78
★★★★★★これを読まなければ本当にもったいない。星6は今までで三冊しかない。それほど衝撃的な本である。倉山先生は見た目があまりにも怖かったので偏見を抱いていたが、世界観がガラッと変化するような素晴らしい本だった。戦前、日本が国際法を最も理解し遵守していた。その証拠が幕末の戊辰戦争であり、満州事変であった。挑発されて制裁を加えない方がおかしい。ヒトラーが暴走したのは大日本帝国が国際連盟を脱退したから。ウィルソン主義はヒトラーをつくった元凶。民族自決などという妄想まがいのことを唱えた。2017/01/26

mass34

26
鍵は、三十年戦争の講和条約「ウェストファリア条約」(1648年)である。当条約に始まる「国際法」を物差しにして世界史を通観すると、明治の日本がどうあって、世界各国がどのような振る舞いをしていたのかが見えてくる。何故、国際法ができたのか。三十年戦争の最中に、グロチウスが何故「戦争と平和の法」を著したのか。現代世界が、何故テロと紛争に覆われてしまったのかを、本書は分かりやすく教えてくれる。「戦争は、この世で最も悲惨な出来事である」と言うことを、改めて考えねばならない。2016/12/21

ロッキーのパパ

25
評価は★★★(満点は★★★★★) 近現代を国際法という補助線で見る試みは面白い。 ただ、真実というのが「日本だけは悪くない」なので、論理展開や事実の選択にずさんさが目立つ。例えば、在米日本資産の凍結を一方的な恫喝と言うけど、それが起きた原因となる日本の行動に触れていないとか。 あと、肝心の国際法の解釈が著者の主張通りで良いのか確かめられない。やっぱり、1冊だけで判断することは難しい。2017/03/13

軍縮地球市民shinshin

22
本書は国際法の体系的な概説書ではない。慣習法と各国の合意の上で成り立っている国際法は、実際の歴史に当てはめて解説をした方が素人には分かりやすい。著者はその点がよく分かっている。満洲事変が国際法違反とは言えず、リットン調査団も国際連盟も日本に対してなんら制裁を加えていない、という指摘は当たり前のことだが誰も指摘していないことではないか。少なくとも学校教育では教えていない。学校教育でなにが教えられ、何が教えられなかったのか。教えられなかった史実を提示してくれるのが著者のような歴史家だが非常に少ないのが現状だ。2016/12/30

りょうみや

21
国際法を理解することが国際関係を理解することにほぼイコールなのがよくわかる。法律の本はお硬いものが多いのだが、本書はおもしろくてぐいぐい引き込まれる。国際法の観点から世界史を見るとより鮮明に、従来と違った世界に見えてくる。高校生の社会も本書くらいの内容は必修にしてほしいと思う。著者の他の書籍もぜひ読んでみたい。2017/02/11

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