PHP新書<br> アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国

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アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国

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  • サイズ 新書判/ページ数 277p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569829661
  • NDC分類 302.53
  • Cコード C0231

出版社内容情報

低所得層が一流病院で治療を受けることができる、たった一つの方法とは? 移民問題から銃社会まで、元外交官が現場目線で報告、分析。

?岡望[タカオカノゾム]
前ヒューストン総領事

内容説明

アメリカはいま、百年に一度の転換期に立ち、三つの大問題に直面している。第一は格差と移民の問題。EUは100万人の難民で大騒ぎになったが、アメリカは過去25年に亘り年平均100万人の移民を受け入れており、16年大統領選挙の争点となった。第二は力の行使の問題。全家庭の43%が銃をもつ米国は力の行使を是とし、長年「世界の警察官」を自任してきたが、一転して孤立主義に立つ可能性が生じている。第三はエネルギーの問題。シェール革命後どのようなエネルギー・モデルを構築するかによって、この超大国の命運は決まる。歴史的転換の本質を外交官の目で読み解く。

目次

第1章 格差の大問題―移民とティーパーティー(格差の風景;格差、人種、移民;日系移民の苦難の歴史;格差をめぐる左右対立)
第2章 力の行使の大問題―銃と地政学(アメリカ社会と銃;アメリカをとりまく地政学;アメリカの世紀は続くのか)
第3章 エネルギーの大問題―シェール革命の本質(シェール革命と日本;シェールを求めて;シェール革命の経済的帰結;21世紀のアメリカのシェール戦略)

著者等紹介

高岡望[タカオカノゾム]
1959年生まれ。東京大学教養学部国際関係論分科卒業。82年、外務省入省。83年よりオックスフォード大学ベリオールカレッジ留学(~85年)。93年、在エジプト日本国大使館。96年、在ニューヨーク日本国総領事館。2001年、外務省文化交流部人物交流課長。02年、在イタリア日本国大使館(参事官、05年より公使)。06年、法務省入国管理局登録管理官。08年、スウェーデン公使・ストックホルム商科大学付属研究所EIJS理事。11年、イラン公使。13~15年、ヒューストン総領事。現在、独立行政法人中小企業基盤整備機構に出向している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

乱読家 護る会支持!

7
アメリカの三つの大問題「格差」「力の行使(銃社会と世界の警察)」「エネルギー」を考える本。格差と国民層の変化から国内保護主義が強くなり、通常兵器では勝てない敵の出現により世界の警察機能が低下する。その影響をもろにかぶるのは間違いなく日本である。アメリカの大問題は、日本の大問題でもある。地政学的リスクが高まる極東で、日本がどうしないといけないのか、ちゃんと考えないといけないよ。2016/11/06

hk

6
移民、格差、海外への軍事介入の是非、エネルギー問題。現下のアメリカはこの4つの課題が同時に浮上してきており、極めて重大な岐路に立たされている。本書は上述した4つの課題をざっくりと分析しアメリカの今後を占おうという意欲作だ。一読して感じたことは次の通りだ。オーソドックスな国民国家というものは、国内に経済格差など内憂があれば仮想敵国といった外患を創り出し、国民の怒りの矛先を外部にそらすという方法論をとりがちだ。ところがアメリカはこの常套手段をあまりに濫用しすぎたため、国民にもさすがに耐性がついた。つまりは騙さ2016/08/13

田中峰和

3
人口減少ひいては、生産人口の減少によって経済が停滞するのは先進国の日本や欧州列強をみれば明らかだが、米国は事情が違う。出生率より移民の流入で毎年百万も増えれば、国内の所得格差は拡大して当然。メキシコとの国境に塀を設けると主張したトランプは本当に、実行するのだろうか。格差を是認する米国は、社会民主主義傾向の強い独仏と違って、政府や国民の負担は小さい。貧しくても小さな政府を主張する共和党に投票する低所得層。矛盾するようだが、そうでもない。自らの経済的利益より、宗教心に篤く保守的な心情を優先させる層が多いのだ。2016/11/18

kenitirokikuti

3
著者は元ヒューストン総領事。テキサスのシェールガス採掘業の話も面白いが、それよりもアメリカの移民のことだろう。EUが100まんにんの難民を受け入れてあっぷあっぷしてるが、アメリカの場合は毎年100万人の流入がある(違法なのとか送り返しとか含めての数字)。100年前はドイツ系が最多だったが、いまはメキシコ系。2016/06/24

Kentaro

1
三つの大問題に直面しているとして著者があまたの参考文献をもとに外交官の目で読みといた内容でした。 一つ目は、格差と移民の問題である。アメリカはそもそも国の成り立ちからして、移民が作り上げてきたようなものであると思うが、アメリカは過去25年に亘って年平均100万人の移民を受け入れており、ここに関連する白人と有色人種の人種差別、違法流入人工の増加、フードチケットの配布に関する財政負担に医療費の問題と貧富の格差は想像を絶する。 残りは地政学上のJIBにおける世界の警察官の問題とシェール革命での開発に触れている。2018/03/17

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