PHP新書<br> 科学研究とデータのからくり―日本は不正が多すぎる!

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PHP新書
科学研究とデータのからくり―日本は不正が多すぎる!

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  • サイズ 新書判/ページ数 229p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569826547
  • NDC分類 407
  • Cコード C0240

出版社内容情報

研究者の不祥事は忘れた頃に事件がおこる。「過失」ですまされることと「不正行為」として事件となるその境は何かを本書で明らかにする。

【著者紹介】
大阪商業大学学長・総合経営学部教授、社会学博士

内容説明

なぜ科学者はうそをつくのか。研究者たちはどうやって人を騙すのか。どう切り抜けようとするのか。世間を騒がせた事件を中心に解説し、現状を暴いていく。そして、どこまでが単なるミスで、どこからが犯罪になるのか。過失と不正の評価をわかりやすく表にした。絶対にやってはいけない掟とは何か、統計と犯罪の専門家が本書で明らかにする。

目次

序章 研究者とミスコンダクト―本書の内容について
第1章 研究者の過失と不正―「たちの悪さ」のレベルについて
第2章 研究者の礼儀と掟―STAP細胞事件
第3章 企業スポンサーと研究費―ノバルティス事件
第4章 事実の一般化と挙証責任―ギャンブル依存症五三六万人問題を中心として
第5章 パワーポリティクと研究者―むすびに代えて

著者等紹介

谷岡一郎[タニオカイチロウ]
1956年、大阪生まれ。1980年に慶應義塾大学法学部を卒業後、1983年南カリフォルニア大学行政管理学修士課程を修了。1989年社会学部博士課程を修了(Ph.D.)。大阪商業大学教授を経て、1997年大阪商業大学学長、2005年学校法人谷岡学園理事長。専門は、犯罪学、ギャンブル社会学、社会調査論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きぅり

3
研究関係の端くれ(研究職ではないけど)として、様々な研究に対するリテラシーの入門書としては良かったと思う。文中にある「事実認定機構」はジョージオーウェルの1984の真理省を思い出した。中身は違うけど。2015/10/14

sober

2
STAP事件などの研究不正が、何故どのように問題であるのか、わかりやすく論じられています。モード論やポパーの科学哲学に通じる項目もあり、理解を進めることができました。某サイトのレビューを読むと、アジア問題への作者の感情論が入り交じっているのでは、といった批判もある。しかし、そのこと自体が史学におけるイデオロギーの問題を浮き彫りにしているように、私には思え、社会科学のあやうさを改めて感じることができて、却ってよかった。2015/10/31

すがの

2
STAPをはじめとする、科学の不正を扱う本だが、本の末尾において、日・中・韓の共同歴史研究について「日本は(まともな国であるからして当然であるが)確認できる事実や補強証拠をもとに論文の執筆がなされ、当然ながら政治的圧力などが存在する余地はなかった。ところが、政治的圧力が事実に優先する、まともな研究とはいえない論文を提出する国も存在するわけで、そのような国と共同研究ができると信じたのがそもそもの誤りであった」と書き、わたしを失望させてくれる。悲しくなる。2015/09/24

あとも

2
論文にうそがあっても見抜くことは難しい。 薄々そうじゃないかと思っていたが、断言されちゃうと怖いな、と思う。 発表された論文は、他の論文で引用されたりして、ものによってはデファクトスタンダードになっていくわけで、そうやって積み重なった知識の我々の文明が成り立っていると思うとさらに怖い。2015/09/18

shibacho

1
STAP細胞、ノバルティスファーマの新薬の効能偽造、厚生労働省のギャンブル依存に関する発表を題材に、どういう動機付けで研究不正が起こりえるか、科学コミュニティはそれを見抜くのが難しいかを論じている。著者が社会科学系の人なので半信半疑ながら読んだ部分もあるが、書いていることはそんなに外してないように感じた。ただ、ところどころに朝日新聞への嫌味や政治家の論評があるのは余計で、本書の主張を読みづらくさせてるなと思いました。2016/04/30

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