PHP新書<br> 生活保護VS子どもの貧困

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PHP新書
生活保護VS子どもの貧困

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  • サイズ 新書判/ページ数 251p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569815459
  • NDC分類 369.2
  • Cコード C0230

出版社内容情報

基準が引き下げられた「生活保護」と、拡大しつづける「子どもの貧困」。制度だけでは救えない真の問題に、新たな枠組みを提唱する。

【著者紹介】
社会福祉士

内容説明

派遣村、生活保護費でギャンブル禁止条例、芸能人の親による不適正受給…。生活保護をめぐる問題はあとを絶たない。激しいバッシングが起こるなか、2013年8月、ついに保護基準の引き下げが決定された。最大で10パーセントの給付削減が、貧困家庭を直撃する。ほんとうに心配なのは子どもたちだ。困窮家庭に育った子どもは、十分な教育環境もなく、社会に出ても安定した職には就きにくい。制度の賛否については活発に議論されるが、それだけで「貧困の連鎖」を断ち切れるのか。行政と民間、双方の立場で貧困問題に取り組む著者が、知られざる現場の生の声をレポートする。

目次

第1章 生活保護をめぐる二つの立場
第2章 増えたのは派遣村のせい?
第3章 生活保護バッシングと法改正
第4章 各論対決「適正化モデルVS人権モデル」
第5章 生活保護ではなく貧困の話をしよう
第6章 「子どもの貧困」から制度を読み解く
第7章 困窮する子どもたちへの支援
第8章 「日本を支える人」を増やすために

著者等紹介

大山典宏[オオヤマノリヒロ]
1974年埼玉県生まれ。社会福祉士。立命館大学大学院政策科学研究科修了。志木市福祉事務所の生活保護ケースワーカー、所沢児童相談所の児童福祉司などを経て、2008年から埼玉県福祉部社会福祉課で生活保護受給者の自立支援を担当。2010年から携わった「生活保護受給者チャレンジ支援事業(愛称:アスポート)」では、2年間で8,000人を支援、4,000人を自立に導く。ボランティアでウェブサイト「生活保護110番」を運営。同サイトでは、15年間でのべ6,000人の相談を受けるなど、生活保護の専門家として幅広い活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

43
なぜ大学生がお金を払って海外ボランティアに行くのか。それは日本の子どもの貧困の現実を知らないから。私も知らなかった。6人に一人が貧困という現実。。貧困の基準それも今ひとつ納得がいってないのだけど。2016/06/01

kinkin

35
生活保護の現状。給付制限について。子どもの貧困。将来の日本を支えていくのは一体・・・。今の日本、格差社会と共に貧困の連鎖がものすごい勢いで増えつつある。貧困の連鎖を少しでも減らしていくためにどうするか、国、自治体、そして国民が真剣に考える時期であると思う。それにしても、いろいろな法案や規制を作る国会議員、あなたたちの歳費、少しでも減らそうとしないのは何故という疑問が湧く。2014/06/15

フリスビー

22
★★★★☆従来の「政府側の適正化モデル vs 人権派の人権モデル」という流れを分析しながらも、新たな「統合化モデル」を提言していて、希望のある内容でした。また、こうした議論で置き去りにされがちな子どもの貧困の連鎖対策として、教育ボランティアがクローズアップされていたのが興味深かったです。日本の学生のみなさん、海外ボランティアも大事だけれど、自分の国にも助けが必要な子どもがたくさんいる、ということを知ってもらいたい。「社会保障はコストではなく、未来への投資」という言葉が印象的でした。2014/08/03

崩紫サロメ

17
前著では生活保護の問題から子どもの問題が抜け落ちていることを指摘していた著者であるが、本書では子どもの貧困の問題を中心に生活保護について論じている。困窮者支援については財源・評価・体制が不可分の要素であることを指摘し、「まずは厚生労働省の体制を充実させよ」と言う。厚生労働省の担当課は細分化されており、生活保護についても10人に満たない人員で担当している上に、頻繁に人事異動があるので職員は慣れない仕事に疲弊しきっているという。2019/12/10

tolucky1962

14
受給者は95年から急増、子に連鎖。日本は国連から勧告を受ける。諸外国より支給額は比較的高いが予算少なく、条件合致ながら不受給者が多い。また親が働くのに子が貧困という場合が多い。対策の考え方は適正化モデル(財務省等原因は個人とし濫給を問題視)と人権モデル(日弁連など原因は社会とし漏給を問題視)がある。著者は多くが合意できる統合モデル提唱。社会保障を短期的コストと見ず、立ち直った人の将来の社会貢献を正当に評価すべき。貧困は見ない人には見えない。受給が増え始めて長い。理解と長期的視野から冷静な対策が必要。 2016/07/26

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