PHP新書<br> スポーツの世界は学歴社会

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スポーツの世界は学歴社会

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  • サイズ 新書判/ページ数 273,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569808680
  • NDC分類 780
  • Cコード C0236

出版社内容情報

実力さえあれば学歴なんて無関係、のはずが……。プロ野球、Jリーグで大卒が成功しやすい現実をデータで立証、労働経済学で解析する。

内容説明

実力がものをいう世界…そんなスポーツ選手のあいだに変化が起きている。大卒の割合が格段にふえているのだ。しかも驚くべきことに、彼らのほうが、若くしてプロや企業チームに飛び込んだ高卒よりも「成功」する確率が高い。1965~2010年までの2421人のプロ野球選手を分析すると、選手として長く活躍するうえでも、引退後に指導者となるためにも、特定の大学を卒業すると有利であることがわかった。野球、サッカー、ラグビー、駅伝、相撲―プロ・アマそれぞれを代表する5つの競技を、計量経済学の手法でデータ解析。企業社会同様、学歴や出身校に左右される現実が明らかに。

目次

第1章 スポーツ界における学歴と学校歴(スポーツ選手が大学に進学するメリット;スポーツ選手の学歴構成 ほか)
第2章 スポーツの発展と学校スポーツ(戦前の学校スポーツが発展した経緯;学生サッカーが発展した経緯)
第3章 スポーツ指導者に学歴や学校歴は必要か(スポーツ指導者になるために学歴は重要か?;スポーツ指導者になる人の学歴と学校歴 ほか)
第4章 スポーツを終えたあとの人生(卒業後のスポーツ選手の人生;引退後のプロ選手はどこへ行く?)
第5章 高校・大学におけるスポーツ優遇策の功罪(早稲田大学のスポーツ優遇策を検証する;同志社・立命館のスポーツ優遇策を検証する ほか)

著者等紹介

橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年兵庫県生まれ。小樽商科大学商学部卒業、大阪大学大学院修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。仏米英独での研究職・教育職を経て京都大学教授。現在、同志社大学経済学部教授、京都大学名誉教授。専門は労働経済学。日本の格差社会の実態を経済学の立場から分析、多くの著作を発表している

齋藤隆志[サイトウタカシ]
1976年宮城県生まれ。京都大学経済学部卒業。大学院では橘木教授に師事し、博士(経済学)取得。専門は労働経済学、企業経済学。京都大学経済研究所、早稲田大学高等研究所を経て、九州国際大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こも 零細企業営業

21
学歴から見るのは面白いな。。柏レイソルだと田中順也(現在、ヴィッセル神戸)が出て来た。彼も大学生の時にネルシーニョにピックアップされたもんな。2020/12/12

来訪者

9
着眼点は面白いしデータに関しては参考になる。ただ、引き込まれるというほどでもなかったかな。例えばスポーツによっては年齢制限すらあるアメリカとの比較なんかを取り入れてくれるともっと興味も持てたのですが。2013/02/05

たこやき

8
学生スポーツの歴史とか、個別の選手のエピソードとかは面白く読めた。しかし、研究者の書籍としては失格。というのは、あまりにもデータの不備などが多いため。例えば、プロ野球選手の引退後の進路について、データのソースがWikipediaで、しかも、30%は調べられなかったって何事? また、一般社会でそうだ、というのは事実としても、「引退後、民間企業や公務員になる確率に高卒、大卒で有意差なし」のあと「昇進や収入面で違いが出ることが考えられる」と締めるのも。否定はしないが、それも調べてから書こうよ……。色々と微妙な書2013/01/22

東隆斎洒落

4
労働経済学者が、スポーツ界の学歴と社会的成功率を分析し、教育・経営に関する学識がスポーツキャリアに関連することを説く。野球、サッカー、ラグビー、駅伝、相撲において、企業社会同様、学歴や出身校に左右されるという論はデータ上の説得性はある。 その他、大学・高校のスポーツ優遇策にも論が及んでおり、最近の体罰問題を予告するかのように、元巨人の桑田が、早稲田大学院修士論文の中で、無意味な上下関係の厳しさを間違った野球道として批判していることは、一般企業社会の「一番・一流を目指すこと」においても考えさせられる。2013/02/10

くどう@mext

3
スポーツの世界という、一見学歴とは関係ない世界が、実は大卒に有利な学歴社会だった、と言うアンチテーゼが一読に値する。特に野球のデータが豊富なので、野球オタクとしては非常に興味深く読めたぜ。統計的に選手寿命ですら大卒有利というのが面白い。コーチ監督と言った首脳陣は言わずもがな。そう考えると、早稲田という最高クラスのキャリアを得た日ハムさいてょや広島福井の選択肢は後々の人生を考えると最適解だったのかもしれない。タイトルホルダークラスの超絶一流以外は、大学進学が人生に利するのかもなぁ、って感じたぜ。2012/12/26

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