PHP新書<br> 原発「危険神話」の崩壊

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PHP新書
原発「危険神話」の崩壊

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569802626
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0230

出版社内容情報

福島第一原発事故で原発の「安全神話」と「危険神話」はともに崩壊した。震災後の放射能、エネルギー問題を客観的な立場から論じる。

【著者紹介】
アゴラ研究所所長

内容説明

東京電力福島第一原子力発電所の事故は、原発についての二つの神話を打ち砕いた。「安全神話」と「危険神話」である。特に後者の放射能による健康被害は、従来の想定よりも小さかった。事故の被害よりも放射能の恐怖によるストレスのほうが与えるダメージは大きいという。また、放射能による発癌リスクを問題にするなら、タバコはもちろん、塩分も大量に摂取すれば危険であり、最近の研究では携帯電話も日焼けサロンも危険だという。メディア報道のウソを暴き、客観的な立場から震災後の日本を考える。

目次

第1章 安全神話と危険神話
第2章 放射能はどこまで恐いのか
第3章 危険神話はなぜ生まれたのか
第4章 「空気」の支配
第5章 「リスクゼロ」を求める人々
第6章 「自然エネルギー」の幻想
第7章 電力自由化への道
第8章 合理的なエネルギー戦略

著者等紹介

池田信夫[イケダノブオ]
株式会社アゴラ研究所所長。1978年東京大学経済学部を卒業後、NHKに入社。報道番組の制作に携わり、1993年に退社。1997年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程を中退。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)教授、経済産業研究所上席研究員などを経て、現職。上武大学経営情報学部教授。学術博士(慶應義塾大学)。日本を代表するブロガーとして積極的な言論活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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shimaosa

19
原発の風評被害について講義で聞いて読んでみた.福島は前に長期滞在していて、ご飯も美味しくて歴史もあってついでにお酒も美味しい素敵な土地なのに,間違った放射能や被曝に関する報道で一気に評判が地に落ちたようで残念に思っていた。これに書いてあるような知識は最低限広まって,誤った認識が広まらないでもらいたい.2015/02/12

モモのすけ

7
読了。その通りだと思う。「だから問われているのは、原子力か『自然エネルギー』かなどという技術の問題ではなく、人間が科学をいかにコントロールするかという知恵である」「科学の限界を自覚しながら、論理と事実にもとづいて考えるしか、現在の危機を収拾する道はない」2012/02/26

Meistersinger

5
「『反原発』の不都合な真実」と重なる内容も多いが、社民党やら武田邦彦氏、朝日新聞などの反原発屋さんたちへの批判を含んでいる。原発議論は「ひたすら情緒的に『理想』を叫ぶ人たち」と「冷静に現実的な解決法を探る人」の対立かもしれない(極論だけど)。原子力発電の新技術はなぜか日本では余り報道されない。本格的なエネルギー源として確かな見込みのない自然エネルギーは報道されるのに。2012/03/27

in medio tutissimus ibis.

4
原発事故は安全神話に基いた不備によって起こったが、その被害はむしろ危険神話に基いた風評被害によるものだった。必要なのは感情に根差した神話的な安心ではなく、合理的な基準によってリスクとリターンを比較した結果得られる安全でなければならない。云々。経済学を専門とする著者らしい「人は合理的に行動できる(すべきである)」という語りの基調は、実のところそれ自体が古ぼけた神話である。結局人は安全とか危険とか合理性とか、そういった神話から逃れられないが、神話を神話と認識するために、幾つもの神話を渡り歩くことには意義がある2018/06/05

警蓮社峻譽身阿

3
原発への過剰な拒否反応を批評する。不安から来る感情ではなく科学的論拠に基づいて評価すれば避難や賠償も軽減出来る。原発に対する拒絶反応が全ての選択を非合理にしていると著者。 他の原発本からも、結局放射能が人体に及ぼす影響はよくわかってないと理解した。どのくらいの強さまでなら無害か、または長期的に健康被害があるのか。原爆投下から数えても疫学的に症例と時間が限定的なのだ。 確かに即脱原発にはCO2削減が、再生エネには電気代がトレードオフする。ピーク電力の値上げによる使用抑制と発送電分離が目先の対応策か。2019/10/23

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