刑務所の経済学

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刑務所の経済学

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784569801612
  • NDC分類 326.52
  • Cコード C0033

出版社内容情報

裁判には何が求められているのか、刑務所や少年院は犯罪抑止や矯正に役立っているのか。経済学の目から分析し、日本の刑事政策を問う。

【著者紹介】
慶応義塾大学商学部教授

内容説明

失敗を赦す社会か?徹底して排除する社会か?犯罪抑止力として、社会復帰のための施設としての刑務所、少年院の役割を問う。

目次

第1章 赦しの合理性
第2章 犯罪は抑止できるのか
第3章 刑事裁判と応報
第4章 刑務所を考える
第5章 少年犯罪とサイコパス
第6章 更生保護

著者等紹介

中島隆信[ナカジマタカノブ]
1960年生まれ、83年、慶應義塾大学経済学部卒業。現在、慶應義塾大学商学部教授、商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

15
罰のコストは高くつく。もっと費用対効果を考えよう、という話でした。生活保護よりもはるかに高額な収監費用。貧困者や障害者を塀の中に追いやることは、たしかに得策とは言えない。また、罰で更生しないならもっと罰を、というのでは、問題が一向に解決しないループ状態になる。罰則一辺倒で解決する問題は限られている。犯罪を最小化するためには様々なアプローチが必要だろう。それにも費用はかかるだろうが、それは収監費用よりもかかるだろうか、と考えると費用的にはそこまでハードルは高くない気がする。治療より予防みたいな話と思えば。2019/04/10

kotte

13
Kindle Unlimitedで読みました。厳罰化による犯罪の抑止効果とそのコストについて考えるきっかけになりました。体感の治安と実際の治安が違うという指摘もその通りで、現在の日本の治安については上手くバランスが取れていると思っています。2017/07/05

tom

8
万引きを何度かやってしまうと裁判になる。そうなると国が弁護士を選任してやって、ここで130万円。刑務所にはいることになったら1年で300万円(ついでに言うと、警察、検察庁、裁判所のコストは不明)。トータルひょっとすると1000万円を軽く超えるという話。ここらあたりを、もっと詳細に計算した上で、犯罪をやってしまった人を刑務所に入れることと社会復帰にかけるためのコストを比較してくれれば、刺激度がはるかに増したと思う。ただし、著者のような観点から「犯罪」を検討した本は、他には見当たらない。先駆けとしての良書。2012/05/20

sawa

5
★★★☆☆ 経済学の視点から刑務所のコストや合理性についてに絞って書かれていればもっとおもしろかった。刑務所の問題点、出所後の受刑者の社会復帰、少年犯罪者の更正などに盛れる部分が多すぎるのと、それに対する解決策がまさに机上の空論であり興ざめ。(図)2012/04/14

万谷 祭(よろずやまつり)

3
私は長い間、犯罪者は厳罰に、危ない奴は刑務所に閉じ込めるべきだと考えていた。 それだけに、経済学的に犯罪者が社会復帰出来ないのは損だという考え方にははっとさせられた。厳罰化を唱える声の多くは感情論なのだろうが、感情論ではなく経済学的・合理的な視点での取り組みに変えていこうというのは説得力がある。 薬物依存症患者には「生涯やらない」よりも「今日はやらない」の方が良いという話があったが、他の人にとっては非合理的な行動でも私にとっては合理的という事が多かった。 百人いれば百通りの合理的行動があるのだ。2022/03/21

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