内容説明
広大な領地を持つルシフェニア王国、通称“黄ノ国”には、暴君王女・リリアンヌが君臨していた。そんな王女の傍らには、彼女と顔のよく似た召使が控えていた。彼の名はアレン。王女の「双子の弟」である。姉のわがままから始まった大きな戦争、その中で消えていく多くの命。残酷な二択を迫られたとき、人は何を選ぶべきなのだろうか―。君を守る…そのためならば僕は、悪にだってなってやる。
著者等紹介
悪ノP(mothy)[アクノP]
VOCALOIDを使用した楽曲制作を手がけるプロデューサー。2008年2月28日に『10分の恋』をニコニコ動画に投稿しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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エンブレムT
52
『ボカロ』からどのように物語が展開されるのか、興味をもって読みました。「むかしむかしあるところに 悪逆非道の王国の 頂点に君臨するは 齢十四の王女様」(悪ノ娘)「君は王女 僕は召使 運命分かつ哀れな双子 君を守るその為ならば 僕は悪にだってなってやる」(悪ノ召使)・・・良くも悪くも歌詞通り。良く言えばイメージは壊れません。正しく言えば、曲から受けるイマジネーションを超えることは出来ません。小説としては稚拙ですが、こういう売り方もあるんだと、ちょっと目からウロコ状態です。世界観や設定は好きです。2013/03/23
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
25
動画サイトで話題になった「悪ノ娘」という楽曲を作者自らがノベライズ化した作品。横暴な君主である14歳の少女と、彼女の双子の弟である召使がたどった没落の顛末を描き、それなりに面白くは読めた。ただ、肝心の、なぜ彼女は「悪ノ娘」となったのか、また、弟はそんな彼女を支えることが「悪」だと知りつつなぜそうせざるを得なかったのかの描写が弱い。そこに説得力がないために物足りなさが残る。娘にすすめられて読みはしたが原曲のファン向けな感じ。物語の奥行きを匂わせているので、関連作を読めば違う印象を受けるかもしれないけれど…。2011/11/07
あゆか
23
友達に勧められて読もうと思ったが図書館になく、仕方なく買った。悪ノシリーズ最初の巻というので時系列的にも最初なのかと思ったら、「ヴェノム・ソード」が出てきてあれっ?みたいな。ヴェノマニアの小説に出てきたやつじゃん。しかもそれって悪ノシリーズの最新刊。ってことはガスト・ヴェノムってヴェノマニアの子孫?じゃあ、オクト・ガモンはいつの時代の人間?もう大変・・・。 あと、エルルカってヴェノマニアにも出てきたけど何年生きてんだよwww2013/04/13
そのぼん
21
中世ヨーロッパ・王朝・陰謀などなど、ライトノベルの王道まっしぐらの作品でした。その割には、世界観に入りづらい感じがしましたが、何とか最後まで読み終えました。2012/01/31
神太郎
17
ボカロ作品を小説にしたもの。元からストーリー性のある作品だったのだが、正直小説は歌をただなぞるだけのものだと思っていたので、期待はしていなかった。が、今後に繋がる伏線や、歌だけでは分からなかったバックグラウンドが描かれていて世界観が広がり予想以上に面白かった。次作でおそらくリグレットメッセージ、白ノ娘に繋げていくのだと思うのだが。気が向いたら続編も買おうと思う。2014/08/09