ＰＨＰ新書 采配力―結果を出せるリーダーの条件

川淵 三郎【著】

ＰＨＰ研究所（2010/10発売）

• サイズ 新書判／ページ数 260p／高さ 18cm
• 商品コード 9784569779010
• NDC分類 783.47
• Cコード C0212

内容説明

南アＷ杯で日本代表を１６強に導いた岡田監督。その采配の背後にはどのような思いが秘められていたのか？さらに、トルシエ、ジーコ、オシムといった歴代の代表監督に見る「采配力」とは？日本サッカー界を牽引し続けてきた著者が、初めて明かす「勝てる指導者」の条件。「ステップ・バイ・ステップではなく一点突破」「実績や前例より熱意で人を動かす」「大胆な夢を持つ」「異分野、異業種に学ぶ」など、自ら現場に立ち、Ｊリーグ実現に奔走した体験も語り尽くす。組織に生きるすべての人々に贈る「真のリーダー論」。

目次

第１部　指導者の器とは（岡田監督に見る「逆境をはね返す」采配力；歴代日本代表監督に見る采配力；組織改革を率いる采配力；明日のリーダーたちへ伝えたいこと）
第２部　若きリーダーたちと語る「采配力」（対談　岡田武史氏（サッカー日本代表・前監督）　「ベスト４叶わずも、夢叶う」―団結心を武器にしたリーダーの誇り
対談　清宮克幸氏（サントリーラグビー部サンゴリアス・前監督）　２０１９年、ラグビーワールドカップ（日本開催）をどう成功させるか
対談　木村正明氏（Ｊ２・ファジアーノ岡山・社長）　外資系エリート幹部がＪ２クラブの社長になった理由
対談　西野朗氏（ガンバ大阪監督）　新たな監督像を切り拓く―「日本のファーガソン」を目指せ！
対談　貴乃花親方（日本相撲協会理事）　相撲界を本当に変えるには５０年はかかる。そのくらいの覚悟で臨みます。）

著者等紹介

川淵三郎［カワブチサブロウ］
１９３６年大阪府高石市出身。三国丘高から二浪で早稲田大に進学。２年生の時、サッカー日本代表に選出される。６１年古河電工入社。６４年東京五輪アルゼンチン戦では同点ゴールを決める。国際Ａマッチ２４試合６得点をあげるなど「槍の川淵」と呼ばれた。７０年に現役引退後、古河電工の監督、日本代表監督を務めながら名古屋支店金属営業部長に。８８年から日本サッカーリーグ総務主事としてプロ化に奔走。９１年Ｊリーグ初代チェアマン就任を機に３０年の会社勤めに終止符を打つ（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[中島直人]

Jリーグを立ち上げた川淵『チェアマン』のリーダー論。自己啓発本ではなく、ストレートな川淵さんの熱き主張。印象に残ったのは下記。お互いの理解、敬意をベースにする。とにかくスタートを切る、あとは走りながら改善する。信念と理念は曲げてはいけない。感受性を磨き、縁、出会いを大切にする。個性を尊重できる、個性とは何であるかを柔軟に考えられることは、どんな立場に就いたとしても大切なこと。何をしてもらうかではなく、自分に何ができるのかを考えている限り夢はまだまだ膨らんでいく。

2016/04/27

[文章で飯を食う]

バスケットボールの立て直しの前の本。一仕事を成し遂げた人の本、良いカッコができる人なのに、あえて、バスケット協会の火中の栗を拾いに行く。この本に有る、「理念」とか「１００年先」とかが、うそでないことが分かる。Jリーグの創設時に、こんな素晴らしい人を持てたことを、サッカー関係者は喜ぶべきでしょう。

2016/03/21

[Humbaba]

有能な選手を外す．あるいは，チームを率いてきた功労者をメンバーから外す．それは容易にできる決断ではない．もしもそれで結果を出せなければ，叩かれることは間違いない．そのリスクを負っても，決断を下せるのがリーダーの資質である．

2011/04/11

[ゆとり]

クラマーさんは、勝つことだけが目的ではないことを教えてくれた。志を持って日本文化を、日本人のメンタリティーを学び、下手だった私たちを、一人前のフットボーラーとして扱ってくれた最高の指導者であり「リーダー」でした。お互いの理解、敬意をベースにする、これが、私たちが最初に経験した外国人指導者との関係でした。そしてこの経験は、強化の現場に立ち、協会の会長となったときにも常に忘れることのない、「原点」にもなっています。p78

2014/03/29

[モート]

定量と定性のゴール。「勝負の世界で、練習を全力フルパワーでやらないのに、喰い合いの試合になって全力でできるのか」。。。2010年対談相手の一人貴乃花は相撲協会を2018年退職している。支援者は多そうだ。だとしたら相撲界の外からより大きい枠組みで、相撲界を変えていくのかもしれない。川淵さんが調整した日本プロバスケットのように。

2019/01/29