出版社内容情報
江戸の華・相撲をめぐって、おけら長屋の面々が大暴れ!? そしておなじみ万松コンビに恋の予感が……。笑って泣ける時代小説、第八弾!
畠山健二[ハタケヤマケンジ]
作家
内容説明
江戸は本所亀沢町にある「おけら長屋」では、今日も騒動が巻き起こる。長屋の浪人・鉄斎に剣術の手ほどきを求めてきた娘の目的とは。天下の大関と対戦することになった気弱な相撲取りを勝たせるべく、万造と松吉は策を巡らすが…。家を出た一人娘と、頑固な父親を再会させるために奔走する万造とお満だったが、二人の心にも微妙な変化が―など、五篇を収録した、笑って泣ける大好評シリーズ第八弾。
著者等紹介
畠山健二[ハタケヤマケンジ]
1957年、東京都目黒区生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出、週刊誌のコラム連載、ものかき塾での講師まで精力的に活動する。日本文芸家クラブ会員。2012年、『スプラッシュマンション』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんたろー
187
今回も安定の5話。『すけっと』仇討ちに一役買う長屋の住人たちの泣き笑いで進み、奉行・桑原の名裁きと落語のようなサゲで職人芸のよう。『うらしま』居酒屋のお栄が見初められる話で、チョイ役だったお栄が江戸っ子ぶりを発揮して素敵!『ふところ』気弱な関取・大巌に勝たせようとする万松たちがドタバタの楽しさ。『さしこみ』胃痛持ちの若い武士・真之介が成長するのが主だが、八五郎の勘違いぶりに大笑い。『こしまき』頑固な浪人・郷田と忠犬の二人暮らしに家出した娘まで絡み、反則技だけど鉄板で泣ける話で、万造とお満の今後も楽しみ💛2020/03/06
やま
170
本所おけら長屋8作目 2017.03発行。字の大きさは…中。 すけっと、うらしま、ふところ、さしこみ、こしまきの短編5話。 本所亀沢町にあるおけら長屋の住人がおりなす泣けて笑える人情物語です。 此度も、おけら長屋の松吉、万造、八五郎と島田鉄斎が大活躍です。寿命いくばくも無い頑固者の郷田豪右衛門に、5年前に家を出て行った娘・鈴音を会わせようと、飼い犬・富士と探します。 読んでいると、よく笑いが出ます。 テンポも良く、次巻が楽しみです。2020/10/16
のり
117
おけら長屋のお節介は、御奉行始め同心、火盗改、飲み屋のお栄等にも飛び火している。張り合ってる感もある。本作の目玉は頑固親父と娘の再開である。万造とお満が力を合わせ奔走し、飼い犬の富士の健気さが涙を誘う。添い遂げた情景が目に浮かぶ。2018/11/02
アッシュ姉
98
わが心のふるさと本所おけら長屋。第八弾も大盛り上がり。桑原さま天晴れ!お栄ちゃんと大厳に拍手!真之介かわいいぞ!なんといっても、最後の「こしまき」が良かった。万満コンビが大活躍。忠犬富士が賢くて健気で感涙。畠山先生のワンコ愛を感じて、ますますファンに!松ちゃんの愛猫ミーちゃんは元気かな~?万松ともに春の予感。所帯を持っても引っ越しはしないでね~。2020/10/13
タイ子
85
みんなが集う居酒屋は「三祐」っていう名前だったのね(って、前に出てたっけ?)それにしても南町奉行所の伊勢平五郎や桑原肥前守の粋な計らいはすっかりおけら長屋のおせっかい連中に傾倒してるってことだね。ま、遠山の金さんみたくカッコよくいいとこどりされても困るから北町じゃなくて良かったかも。「武士の魂ってのは腰(の刀)にあるもんじゃねぇ。心の中にあるものなんでえ」松吉いいよ!おけい婆さんもいいけど、今回は泣きましたわ~。忠犬富士と豪右衛門の絆がたまりません。涙、涙の第8弾読了。2018/05/03