沖縄戦「集団自決」の謎と真実

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569706405
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0030

出版社内容情報

沖縄戦の集団自決について論戦を張る。

大江健三郎、岩波書店を被告とし、裁判が進行中の「沖縄集団自決問題」。軍命令はあったのか、幅広い視角から論客たちが検証する。

『沖縄ノート』という著作に、沖縄で米軍との戦闘が行なわれた際に起こった、一般民衆の集団自決は、軍の命令によるものであったと記した作家・大江健三郎と、その版元である岩波書店を被告として、目下、裁判が進行中の「沖縄集団自決問題」。苛烈な戦場となった沖縄で、日本軍と民衆のあいだにあった事実とは? 本書は、軍命令の有無をめぐり、戦史の深層に分け入るとともに、多くの証言と調査から「沖縄戦の事実」を掘り起こそうとする、貴重な論考集である。論考を寄せる顔ぶれは、秦郁彦、原剛、宮平秀幸、藤岡信勝、曽野綾子、江崎孝、笹幸恵。「沖縄戦」の真の姿を考える上で、欠くことのできない一冊である。

●第一章 沖縄戦における軍官民関係 ――住民対策を中心に(原 剛) 
●第二章 宮平秀幸陳述書 
●第三章 【解説】宮平秀幸証言の画期的意義(藤原信勝) 
●第四章 【対談】沖縄の「悲劇」を直視する ――歴史と文学のはざまで(曽野綾子/秦 郁彦) 
●第五章 『沖縄タイムス』と山城安次郎の「神話」を追う(江崎 孝) 
●第六章 「ひめゆり」伝説を再考する(笹 幸恵) 
●第七章 集団自決問題の真実 ――同調圧力に屈した裁判所(秦 郁彦)

内容説明

苛烈な戦場となった沖縄で、日本軍と民衆のあいだに何があったのか。軍命令の有無をめぐり、戦史の深層に分け入る。多くの証言と調査から「沖縄戦の事実」を掘り起こし、その真の姿に迫る論考集。

目次

第1章 沖縄戦における軍官民関係―住民対策を中心に
第2章 宮平秀幸陳述書
第3章 解説・宮平秀幸証言の画期的意義
第4章 対談・沖縄の「悲劇」を直視する―歴史と文学のはざまで
第5章 『沖縄タイムス』と山城安次郎の「神話」を追う
第6章 「ひめゆり」伝説を再考する
第7章 集団自決問題の真実―同調圧力に屈した裁判所

著者等紹介

秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932年、山口県生まれ。1956年、東京大学法学部卒業。ハーバード大学、コロンビア大学留学。大蔵省財政史室長、プリンストン大学客員教授、拓殖大学、千葉大学教授、日本大学法学部教授を歴任。現在、日本大学講師。法学博士。『昭和史の謎を追う』上下(文春文庫)で1993年度菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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中将(予備役)

1
悲劇性を軽視してはならない一方で、「命令」の存在を疑問視する証拠も責任や問題の背景を考えるうえでまた重要と感じた。表題に掲げられた内容以外にも沖縄戦の概観から、物語化されてしまいがちな「ひめゆり」の悲劇への実像まで、バランスよく記述されていた。裁判での請求が認められなかったことはともかくとして、有意義な歴史的事実解明の試み。2018/02/13

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