出版社内容情報
太平洋戦争の敗因を10の視点から分析する。
日本はなぜ太平洋戦争に敗れたのか。その原因を、戦況を10ポイントに絞って解説し、正しい歴史理解の一助となる一冊。
日本はなぜ太平洋戦争に敗れたのか。本書では、日本側が「失敗」とみなすべき10の視点から、戦争全体を概観し、わかりやすい図解や、雰囲気を伝える写真を多用しながら、その疑問に答えていく。著者は、「太平洋戦争を読み解くことは、開国以来の近代日本の歩みのなかに含まれているさまざまな矛盾を知ることでもあり、同時に日本という国家のもつ特質、日本人の本質を知ることにつながってくる。太平洋戦争のなかには現代日本の原点ともいえる萌芽と、同時にあるべき日本の姿が含まれている」と力説する。ひとつひとつの疑問点を解決しながら、太平洋戦争の本質を理解するとともに、これからの私たち日本人がいかに世界の中で生きていくべきかを示唆する、格好の入門書である。
●太平洋戦争の失敗1 敵愾心をかきたてた最後通告の遅れ
●太平洋戦争の失敗2 議会を骨抜きにした翼賛選挙
●太平洋戦争の失敗3 敗戦を隠蔽する国家の体質
●太平洋戦争の失敗4 現実離れした作戦に固執する軍の体制
●太平洋戦争の失敗5 精神論でしか語れない玉砕作戦の意義
●太平洋戦争の失敗6 終わりのない戦争
●太平洋戦争の失敗7 戦況を無視した作戦・絶対国防圏
●太平洋戦争の失敗8 指導部の判断と現場の実態との乖離（かいり）
●太平洋戦争の失敗9 大戦果という虚報の実態
●太平洋戦争の失敗10 美学に陶酔した軍事観
目次
近代日本の矛盾
太平洋戦争の基礎知識１ 徹底分析！大日本帝国憲法
太平洋戦争の基礎知識２ 太平洋戦争時の国のしくみ
太平洋戦争の基礎知識３ 開戦への道
戦争の記録 勝利！―真珠湾攻撃
太平洋戦争の失敗１ 敵愾心をかきたてた最後通告の遅れ
戦争の記録 勝利！―マレー半島攻略戦
戦争の記録 勝利！―マレー沖海戦
太平洋戦争の失敗２ 議会を骨抜きにした翼賛選挙
戦争の記録 挫折！―ミッドウェー海戦〔ほか〕
著者等紹介
保阪正康［ホサカマサヤス］
１９３９（昭和１４）年１２月、北海道生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。ノンフィクション作家、評論家。日本近代史（とくに昭和史）、医学・医療、評伝などの作品を発表（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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