PHP新書<br> 哲学は人生の役に立つのか

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PHP新書
哲学は人生の役に立つのか

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  • サイズ B40判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569700892
  • NDC分類 121.6
  • Cコード C0212

出版社内容情報

闇屋のアルバイトをしていた青年が、なぜ哲学者となったのか。80歳を迎える著者が、人生の偶然と必然、幸福の虚実について語り尽くす。

80歳の哲学者が語る「寄り道人生」のすすめ。

江田島の海軍兵学校で終戦を迎え、あてもなく焼け跡の東京へ。テキ屋の手先や闇屋をしながら、何があっても食べていける術は身につけた。しかし、いかに生きるべきかという悩みは深まるばかりの青年期。ドストエフスキー、キルケゴール、やがてハイデガーの『存在と時間』に難問解決の糸口を見出す。それから半世紀以上を経て、はたして答えは見つかったのだろうか──。八十歳を迎えた哲学者が、波瀾の運命をふり返りながら、幸福、学問、恋愛、死生観までを縦横に語る。著者は哲学の勉強をはじめるまで、農林専門学校に通うなど、さんざんまわり道をしてきた。そしてハイデガー思想を理解したいために、カントやヘーゲル、フッサール、メルロ=ポンティという具合に何十年もまわり道をした、と言う。しかし、まわり道をしたからこそ、新しい道が開けてきたのだと思う、と回想する。思いきり悩み、迷いながらも、力強く生きることの大切さを教えてくれる好著である。

●序章 「幸福」なんて求めない 
●第一章 混乱の時代を生き抜いてきた 
●第二章 思い切り悩み、迷えばいい 
●第三章 頭より体力が基本だ! 
●第四章 哲学者だって女性に惑った 
●第五章 人生ずっと、まわり道 
●第六章 遊びも一所懸命 
●第七章 好きなことをして生きる道 
●終章 死ぬための生き方

内容説明

江田島の海軍兵学校で終戦を迎え、あてもなく焦土の東京へ。テキ屋の手先や闇屋をしながら、何があっても食べていける術は身につけた。しかし、いかに生きるべきかという悩みは深まるばかりの青年期。ドストエフスキー、キルケゴール、やがてハイデガーの『存在と時間』に難問解決の糸口を見出す。それから半世紀以上を経て、はたして答えは見つかったのだろうか―。八十歳を迎えた哲学者が、波瀾の運命をふり返り、幸福、恋愛、死生観までを縦横に語る。「人生、まわり道のほうが愉しい」と思える一冊。

目次

序章 「幸福」なんて求めない
第1章 混乱の時代を生き抜いてきた
第2章 思いきり悩み、迷えばいい
第3章 頭より体力が基本だ!
第4章 哲学者だって女性に惑った
第5章 人生ずっと、まわり道
第6章 遊びも一所懸命
第7章 好きなことをして生きる道
終章 死ぬための生き方

著者等紹介

木田元[キダゲン]
1928年、新潟市生まれ(本籍は山形県最上郡最上町)。3歳のときに一家で満州に移住。その後、海軍兵学校、山形県立農林専門学校を経て、1950年、東北大学文学部哲学科に入学。58年、同大学院修了。60年、中央大学文学部哲学科専任講師。63年、同大文学部助教授、72年、同教授。99年に定年退職し、中央大学名誉教授に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

41
2011.11.27 木田元著 (カバー) 江田島の海軍兵学校で終戦、東京へ、あてもなく。テキ屋の手先、闇屋もする。何があっても食っていける術(すべ)は、身につけたが・・・。しかし、いかに生きるべきかの悩みは深まる。ドストエフスキー、キルケゴール、やがてハイデッガー『存在と時間』-糸口。80歳を迎えた哲学者木田元、回り道でよかった。2011/11/27

SOHSA

21
 木田元氏のクロニクルともいうべき書物、あるいはエッセイ。ハイデガーの研究家として名高い同氏の人生と人生観がいろいろなエピソードとともに語れており、読んでいて楽しい。タイトルである「哲学は人生の役に立つのか」という問いに対し、著者は明確に否定しつつ、自身の哲学に取り組んだ人生をおおらかに肯定しているのは、大いに賛同するところでもある。著者の歩んできた人生を垣間見て、自分自身のこれからの生き方のヒントを見つけられたような気がする。2013/05/06

大先生

14
予想はしていましたが、内容のほとんどが他の著書と重複しています(苦笑)。とはいえ、序章の「幸福」「技術」に関する話が面白かったので読んでよかったと思います。人類の理性が科学を産み、科学が技術を可能にしたという理解は正しいのか?実際には順序が逆で、技術が科学や理性を必要としたのではないか?と。哲学は人生の役に立つか?については、一般論としては役立たないが、自分(木田先生)自身の人生には役立った!ということのようです。【人生、回り道したっていいじゃないか!人生を楽しもう!】というメッセージが込められた本です。2022/07/28

柳田

13
タイトルの内容については、『わたしの哲学入門』にも同じようなことが書いてある。要するに、哲学はとりあえず役には立たないが、世の中には、1パーセントとかそれくらいの割合でどうしようもなく哲学に惹かれてしまう人がいて、『わたしの哲学入門』では、そういう人がうまく入門できるために書きたい、ということを書いていた。世の中には、人間には本能みたいなものとしてアプリオリな知的好奇心があるとかいう人がいるが、経験的にはそんなことは全くなく、真っ当なことを言っているなあと思う。ただ、哲学を人生論として捉えている人は多い。2018/04/03

fonfon

11
読後たっぷりと幸福感に満たされる自伝!「哲学書を読んで過ごしてきたこの人生、楽しく面白かった、もう一度人生をやり繰り返せと言われたらまた同じ人生を選ぶ」とまでおっしゃるのですから。「何かを好きになるのは努力して身につける能力、好きなことさえみつかれば人間一生懸命に生きる」すでにコメントされている方が「飲み屋であうおっちゃんレベル」と書いておられますが、その程度に気楽に読め、相性があえば、凄く楽しい!進路に悩む若い方々、子育てに悩む親世代にも、息抜きにおすすめ。肩の力が抜け、ラクになれますよ。2011/12/03

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