PHP文芸文庫
みんなの図書室〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784569679143
  • NDC分類 019
  • Cコード C0195

出版社内容情報

『徒然草』『トム・ソーヤーの冒険』『ヴェニスに死す』『細雪』『1Q84』……小川洋子がやさしく読み解く、珠玉の読書案内第2弾!

内容説明

読書家としても知られる作家・小川洋子が作品によりそい、心をこめて綴った胸を打つ文学案内。川端康成『雪国』や三島由紀夫『金閣寺』などの名作、村上春樹『1Q84』や山本兼一『利休にたずねよ』といった最近話題の小説だけでなく、古典や翻訳、エッセイ、児童文学など幅広いジャンルから、次の世代にも残したい文学作品を紹介。小川洋子の感性が光る、待望のシリーズ第二弾。

目次

春の本棚(『青べか物語』山本周五郎―愉快で朴訥な人々がたくましく暮らす町;『シャーロック・ホームズの冒険』アーサー・コナン・ドイル―史上最高の名探偵にして肉体派のカウンセラー ほか)
夏の本棚(『細雪』谷崎潤一郎―失われゆく優美さを描き出す長編;『天平の甍』井上靖―自らの使命のため旅立った若き僧たち ほか)
秋の本棚(『月と六ペンス』ウィリアム・サマセット・モーム―芸術の悪魔に憑かれた男;『徒然草』吉田兼好―徒然の大切さを説きながら意外と世俗的 ほか)
冬の本棚(『輝ける闇』開高健―ベトナムの美しさと人間の醜さ;『或る「小倉日記」伝』松本清張―森鴎外の足跡を追う青年の物語 ほか)

著者等紹介

小川洋子[オガワヨウコ]
1962年、岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。1988年、「揚羽蝶が壊れる時」で第7回海燕新人文学賞、1991年、「妊娠カレンダー」で第104回芥川賞を受賞。2004年、『博士の愛した数式』が第55回読売文学賞、第1回本屋大賞を受賞。同年、『ブラフマンの埋葬』で第32回泉鏡花文学賞を受賞。2006年、『ミーナの行進』で第42回谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

455
シリーズの2冊目では47作品を紹介。今回は20勝(読メ登録済み)18敗9分け(既読だが未登録)。未読で、以前から気になっていたものは『若き数学者のアメリカ』と『ガラスのうさぎ』。また、これまで全く注目してこなかったが、ぜひ読んでみたいと思ったものは『利休にたずねよ』、『鉄の時代』、『星新一ショートショートセレクションならわれた星』など。読み巧者の小川洋子さんは、また薦め上手でもある。ただし、多分にネタバレ傾向にあること も否めないが。2019/06/13

やすらぎ🍀

179
人が作った本の世界は果てしなく、扉の向こうの深遠へとつながる。各々が感じる視点に立って物語のことばを一つひとつ掬って、心の中に描いていく。柔和な微笑みを探しながら、この一瞬を、先を見据える視点を、積み重ねてきた過去を、刻まれるほどに豊かな日々を見つめている。本を開けば大切なことは伝わっていく。閉じれば現実に戻ってしまうけれど、皆は気づいている。出逢う前には見えなかった景色が美しいことを。今が永遠ではないことを。どんなに幸福でも悲惨でも歩み続けるしかないことを。その先は頁を捲らなければ誰も知り得ないことを。2023/04/02

アキ

81
小川洋子が語りかける本へのまなざしがとてもあたたかく、読んだ時の率直な感情がそのまま伝わってきて、読みたくなる本多数。「青べか物語」山本周五郎から「ハツカネズミと人間」ジョン・スタインベックまで47冊の書評。ここで取り上げられた小説を読んだ後に、もう一度読んでみよぅ。2009から翌年にかけpanasonic melodious libraryで放送されたもの。著者が「小説を書きたくてしょうがなかった昔の自分の心情を思い出し、彼女の言葉が胸に突き刺さってくるよう」と言う『二十歳の原点』を読み返したくなった。2020/06/07

蒼伊

45
書評集というほど堅苦しくなく、小川さんの人柄がにじみ出るような優しい読書感想本。また読みたい本が増えてしまいました。2014/05/02

44
第一弾がとても良かったので第二弾も読了。またまた読みたい本が増えてしまった!2014/06/11

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