内容説明
「名文」とされる文章には、誰にでも応用可能な法則があった!本書では京大の理系教授が、文豪たちの作品を科学者の目で分析し、隠されたテクニックを発見。「夏目漱石の“知性”を感じさせる漢字多用」「江國香織の感情移入を誘う抽象文」など、意外に簡単な“方程式”を使えば、明日からあなたにも人を惹きつける文章が書けるはず。
目次
「恋」の名文方程式
「青春」の名文方程式
「食」の名文方程式
「笑い」の名文方程式
「元気」の名文方程式
「美」の名文方程式
「逃避」の名文方程式
「人生」の名文方程式
「知性」の名文方程式
「静寂」の名文方程式
「旅」の名文方程式
著者等紹介
鎌田浩毅[カマタヒロキ]
1955年、東京生まれ。東京大学理学部卒業。通産省(現・経済産業省)を経て97年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。理学博士。専門は火山学・地球科学・科学コミュニケーション(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bevel
2
鎌田さんの文系へのイメージは、好きな人に自分の幻想押しつけてるみたいでいやだった。よくわからない筋道で、僕はものがわかるんだぞ、と言っているようだった。最後まで読んでしまったからには、面白くないなんて言うわけにはいかないけれど、苦い気持ちで読み終えた。2011/04/17
那由田 忠
1
文章読本的なものは多くが小説類ばかりを取り上げているが、この本は小説や詩、評論だけでなく、科学や政治学の解説書、料理本まで含めて幅広く取り上げる。数行の文章を例に挙げて、語句や文節ごとにどのような効果をあげているかを数頁もかけて分析していて、とても科学者の文章と思えないほど親切ていねいな解説となっている。「名文方程式」と言えるほどの公式化に成功したとは言えないけれど、取り上げられた「名文」は、こうやって解説されると、イメージを広げるためにいかに工夫されたかがよく分かる。読書好きな人に必須の本。2012/06/16
真夏みのり
1
理系をアピールする割には文系的な解説だと思った。ただよく読むとテクニックとその効果が呼応しているのはさすが。逆に文を書きたい人は本書の与えたい効果の部分からどのような表現を使えばいいか選ぶように使うといいのではないか。例えば、お笑い小説を書こうとするなら、「大事なことはいいかげんに、どうでもよいことは正確無比に」(89頁)と読み変えれば本書の価値は物凄く高いものとなりましょう。2011/03/07
31monks
0
表紙とタイトルが挑戦的。でも構えず読んだら面白い。2012/05/22
朔麻
0
火山学者の名文解説。なかなか面白い。藤田紘一郎『笑うカイチュウ』を読んでみたくなった。2012/04/19