出版社内容情報
二千年以上続いてきた日本のかけがえのない伝統を失ってよいのか――。日本の伝統の核心たる皇室の危機を憂う三者による緊急提言。
平成17年11月24日、「皇室典範に関する有識者会議」が、皇位継承権を安定的に維持するための制度のあり方についての答申を小泉純一郎首相に提出した。その内容は、女系天皇容認、皇位継承順位における長子優先――。長い皇室の歴史のなかで前例のない女系の天皇を認め、男子・女子にかかわらず長子に皇位継承権を認めようというものである。
▼同会議で座長を務めた吉川弘之氏は「国民の平均的な考え方で議論する」と語ったといわれるが、はたしてこの答申が「国民の平均的な考え方」なのか。しかも、わずか十カ月(計17回、30数時間)の会議で、かくも重要な問題を本当に議論し尽くすことができたのか。
▼そこで本書では、小堀桂一郎、櫻井よしこ、八木秀次の三氏が、「有識者会議」の答申を糺すとともに、「日本にとって、皇室はいかなる存在なのか」「皇室の今後のあり方はどうあるべきなのか」「なぜ皇室が大切なのか」など、皇室伝統の核心に迫る。
●第1章 亡国の答申――「皇室典範に関する有識者会議」の大罪
●第2章 「女系天皇容認」の背後にある危険
●第3章 伝統を守るとはいかなることか
●第4章 いまこそ皇室の究極的意味を考えるべきとき
内容説明
「女性天皇」と「女系天皇」は違います。先例のない「女系天皇」が誕生すれば、二千年以上続いた日本の伝統は失われるのです。皇室伝統の核心に迫る緊急鼎談。
目次
第1章 亡国の答申―「皇室典範に関する有識者会議」の大罪(これが「国民の平均的な考え方」を代表する議論か;「女性天皇」と「女系天皇」の違いを理解していたのか ほか)
第2章 「女系天皇容認」の背後にある危険(男系による皇統継承は日本人の知恵の表れ;笠原英彦教授の主張する「双系制」は根拠のない嘘 ほか)
第3章 伝統を守るとはいかなることか(はるかに続く平野に、一本だけまっすぐ立つ巨木;異なる文明との邂逅という衝撃 ほか)
第4章 いまこそ皇室の究極的意味を考えるべきとき(先人の知恵の深さにこそ学べ;西洋キリスト教文化圏の価値の範疇「真・善・美」 ほか)
鼎談を終えて