PHP新書<br> ほんとうは日本に憧れる中国人―「反日感情」の深層分析

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ほんとうは日本に憧れる中国人―「反日感情」の深層分析

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  • サイズ 新書判/ページ数 212,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569641188
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0230

出版社内容情報

中国人=反日との図式はほんとうに正しいのか。

「反日」が当然視される中国の若者レベルで、日本の「モノ」が一大流行となっている。中国人の「愛憎紙一重」の日本観、その真相とは。

「歴史認識」や「靖国問題」など、日本に対して過剰な反応を示す中国人。それらは中国政府による反日教育の賜物であるとみなされてきた。しかし、市場経済化が進んだ中国社会の底辺では、まったく違う動きが発生している。若者たちは日本の「モノ」や「食生活」に憧れ、漫画、ゲーム、音楽からファッションまで「日本ブーム」が起きているのだ。おでんやたこやき、ラーメンはいまや中国でも定番、大流行のトレンディ・ドラマは「日劇」と呼ばれ、ベストセラーとなった村上春樹の小説は、若者たちの都市生活の象徴のように言われている。その一方で、教科書問題や靖国参拝に対する若者たちの拒否反応は過激で根強く、事が起こるたびに反日感情が噴出して中国政府も抑えきれないほどなのである。本書は日中交流の歴史や各種統計データをふまえて、中国人の日本観にひそむ愛憎二重性の形成要因を探り、真の日中友好のあり方を問う。

内容説明

「歴史認識」や「靖国問題」など、日本に対して過剰な反応を示す中国人。それらは中国政府による反日教育の賜物であるとみなされてきた。しかし、市場経済化が進んだ中国社会の底辺では、まったく違う動きが発生している。日本の「モノ」や「生活」に憧れ、村上春樹小説がベストセラーとなり、漫画、ゲーム、音楽からファッションまで「日本ブーム」が起きているのだ。本書は日中交流の歴史や各種統計データをふまえて、中国人の日本観に潜む愛憎二重性の形成要因を探り、真の日中友好のあり方を問う。

目次

第1章 若者の原風景・生活の中の日本(親の時代精神を知らない新世代;都市に誕生した「小資」階級 ほか)
第2章 経済事情が変容し、留学が再ブームとなる(「社会主義市場経済体制」の発動;ローンで住宅とマイカーを ほか)
第3章 日本観における二重性の形成要因を探る(歴史観の違い;歴史認識という方法論 ほか)
第4章 若い世代に広がる二重性の日本観(見慣れぬ異邦人;テレサ・テンの歌が愛唱歌になった ほか)

著者等紹介

王敏[ワンミン]
1954年中国・河北省承徳市生まれ。大連外国語大学日本語学部卒業、四川外国語学院大学院修了。人文科学博士。東京成徳大学助教授を経て、法政大学教授。専攻は日中比較研究、日本研究、宮沢賢治研究。朝日新聞アジアネットワーク客員研究員、政策研究大学院大学客員教授、中国社会科学院日本研究所客員教授、同済大学(上海)客員教授も務める。90年に中国優秀翻訳賞、92年に山崎賞、97年に岩手日報文学賞賢治賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

22
表面では日本人に憧れているように書かれているが、本質は反日。江沢民の教育によりいかに嫌日が植えられたかが感じられた。資料にある嫌いな日本人の項目に小泉純一郎、山本五十六、東条英機、昭和天皇など挙げられている。(2002)普段の教育になければ、上記の人物など過去に忘れ去られているだろう。日本人に好感を持ってもらいたいとの戦略が感じられる。表題に異議あり。2015/06/05

ゆうこ

0
2005年の発刊であり、4年以上たった現在では中国の状況はかなり変化しているが、本書における指摘は本質を突いていると思われる。すなわち、教育における「歴史」に対する重みについて、中国と日本では意識の上で、致命的な乖離があるということ。2009/05/15

kon

0
前半は、面白かったけれど、後半少々だれました。 親日・反日の両面を持つ中国人の若者。 その親日的な部分は、憧れであり、反日のところでは、どこかに劣等感のような意識があるのかもしれない。 あまりに近くにある国で、100年もたたない浅い歴史の上で、侵略が重く横たわる。 でも、巨大な国家である中国と、双方が話し合い得るものは大きい。 著者が中国人なので、無理やり我々の考え方を肯定する本と言うわけではないのがよかったが、期待していたほど面白いものでもなかった。2006/02/27

templecity

0
2005年執筆の書で、中国出身の著者が記載。今よりは日中の関係が悪くない時の記載だが、歴史認識の違いによる双方の隔たりは根深い。 2014/01/18

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