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コンパクト版 色の歴史手帖―日本の伝統色十二カ月 (コンパクト版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 246p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569630878
  • NDC分類 753.8
  • Cコード C0295

出版社内容情報

「万葉集」の色から庶民文化が花開く「江戸」の色まで、日本の伝統色を、「染司よしおか」の五代目が古都の寺社を訪ねつつ、表現・復元する。

日本の四季にふれるにつけ、自然が鮮やかな色にあふれていることに、誰もが気づくであろう。その自然のなかに生まれ育まれてきた色を、布や紙に染め上げる、京都でも数少ない古代染めを生業とする著者が、古都の神社や寺院の祭事との係わりの中から日本の色を再現した『色の歴史手帖――日本の伝統色十二カ月』(PHP研究所刊)を親本とし、コンパクト版として再編集したのが本書である。

▼伝統色百色辞典をはじめ、日本人が好んだ、透き通って色鮮やかな古代色を写真で掲載し、コンパクト版に相応しく、ポケットに入れて旅する人のために古都のガイドも加えている。

▼「染司よしおか」が色を語りつつ、職人としてのその鋭い観察眼を通して、日本人の美意識の歴史を綴る歳時記である。

●1月 新年を迎えて、朱の赤と艶やかな絹を思う 
●2月 東大寺のお水取り、聖なる衣は雪のごとく 
●3月 四川省の紅花、椿の色になり二月堂に映える 
●4月 花に願い、花を衣に映す古都古寺 
●5月 古代より尊ばれた高貴な紫 
●6月 祗園会の華麗な飾りと友禅染の誕生 
●7月 世界の人々に愛された涼やかな藍の色 
●8月 七夕に、絹の誕生と綾錦の美しさを思う 
●9月 青柿の実るころ、刈安の黄を求めて 
●10月 菊、そして天子の色、紅葉の色 
●11月 正倉院と法隆寺の染織に魅せられる 
●12月 春日大社のおん祭を見て、再び「色」を思う

内容説明

日本人ほど色の名前について豊かな表現のできる民族はいないのではないだろうか。四季折々に移り変わる自然の美しさを目に捉えて、数え切れないほどの色名を造語してきた。そんな日本人が好んだ、透き通って色鮮やかな古代色を「染司よしおか」が再現する。

目次

1月 新年を迎えて、朱の赤と艶やかな絹を思う
2月 東大寺のお水取り、聖なる夜は雪のごとく
3月 四川省の紅花、椿の色になり二月堂に映える
4月 花に願い、花を衣に映す古都古寺
5月 古代より尊ばれた高貴な紫
6月 祇園会の華麗な飾りと友禅染の誕生
7月 世界の人々に愛された涼やかな藍の色
8月 七夕に、絹の誕生と綾錦の美しさを思う
9月 青柿の実るころ、刈安の黄を求めて
10月 菊、そして天子の色、紅葉の色
11月 正倉院と法隆寺の染織に魅せられる
12月 春日大社のおん祭を見て、再び「色」を思う

著者等紹介

吉岡幸雄[ヨシオカサチオ]
1946年(昭和21年)京都に生まれる。生家は江戸時代から続く染屋。1971年早稲田大学第一文学部卒業。美術工芸品の書籍編集と研究を志し、1973年美術図書出版の紫紅社を設立。1988年生家「染司よしおか」5代目当主を継ぐ。毎年、東大寺お水取りの椿の造り花の紅花染和紙、薬師寺花会式の造り花の紫根染和紙、石清水八幡宮放生会の「花神撰」を、植物染で奉納。ほか春日大社、伊勢神宮など古社寺の伝統的な行事にも多くの仕事をしている。奈良東大寺・法隆寺などに伝わる天平時代の衣装を天然染料で再現・制作
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bittersweet symphony

2
初版95年12月の単行本の新書化、03年09月発売。吉岡幸雄さんは京都の染色家、宮本武蔵と対決したといわれる一門(後に染色家に鞍替えした)の子孫筋ではないようです。歳時記風に各月をテーマに奈良京都の寺社の年中行事にまつわる染色エピソードを記述していますが、地理と時系列、染色の職掌範囲のすり合わせに成功しているとは言い難く、興味深いテーマながらトータルとしては散漫な印象が否めません。2011/09/14

ybhkr

2
某区の図書館のリユース品でいただく。もしかしたら別の人かもしれないが、以前、汐留パナソニックミュージアムで小さなミニ展示みたいなコーナーで展示と映像をやっていた方だろうか?紙や糸を染めるために花を摘む過程から出来上がるまでが気が遠くなりそうだった。わたしは物を見る価値がまだまだ未熟なので、過程の映像を見るまではただの淡い色の染め物くらいにしか思っていなかったが、見終わったらとても尊いもののように感じた。この本の紅花の写真や文章を見てその時の気持ちを思い出した。色の名前がまた雅で時々カラーのとこ読みたい。2016/08/26

1
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2005/01/post_21.html2017/06/10

Ryuki Sena

1
色と古代の感覚の本。日本人の感覚が繋がっている事に感銘!2012/09/01

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