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韓国人から見た北朝鮮 - 独裁国家のルーツ

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  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569629476
  • NDC分類 302.21
  • Cコード C0230

出版社内容情報

日本人が理解しがたい北朝鮮と韓国の謎を解く。

北朝鮮のルーツは李朝にあった。それは韓国にも共通の文化基盤である。歴史的根拠を掘り下げ、日本人が理解しがたい民族性の謎を解く。

北朝鮮のルーツは李朝の恐怖政治にあった。さらに、チュチェ思想は儒教の社会主義版である――。韓国人にとって、北朝鮮の思想や行動は決して不可解ではない、と著者はいう。同じ民族ゆえに共有できる文化と資質があるからだ。

▼本書では、歴史や文化的背景をふまえ、日本の常識からは見えてこない朝鮮民族のメンタリティに迫る。

▼たとえば、「朝鮮のない地球はない」という自民族優越主義。「罪は親子孫三代にまでおよぶ」倫理観。「一糸乱れぬマスゲーム」を好む美意識。「喜び組」の背景にある美人病。さらに小中華思想、事大主義、侮日観、ハングル中心主義、父系血縁主義、身分制……。程度の差こそあれ、すべて韓国にも通じる世界である。すなわち、韓国人は北朝鮮を恐れていないのだ。

▼本書を読めば、なぜ太陽政策が韓国で支持されるのか、なぜ拉致問題に対して日本人ほど怒らないのか、がよくわかる。北朝鮮をめぐる日韓の意識のズレを明快に解いた好著である。

●序章 北朝鮮に恐怖をいだかなくなった韓国 
●第1章 専制独裁主義のルーツは李朝にあり 
●第2章 チュチェ思想のルーツは儒教だった 
●第3章 小中華思想と日本を見下す侮日観 
●第4章 大国への屈折――事大主義と中央集権主義 
●第5章 自民族優越主義という害毒 
●第6章 父系血縁制と身分制 
●第7章 国民を愚かにする理念主義とハングル専用政策

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

31
韓国人から見た北朝鮮 独裁国家のルーツ。呉善花先生の著書。北朝鮮の独裁政治、恐怖政治の根底には李氏朝鮮時代の独裁政治、恐怖政治という歴史があって、李氏朝鮮時代の独裁政治、恐怖政治を経験したという意味では北朝鮮も韓国も同じ。でも独裁政治、恐怖政治の北朝鮮とは違って、先進民主主義の韓国。日本にとって近くて遠い国である北朝鮮と韓国と良好な関係を築いていくためには、李氏朝鮮時代の独裁政治、恐怖政治の歴史を学ぶことも必要かも。 2019/08/13

太田青磁

15
国家=民族=家族という考え方によって、一族を貫く孝の倫理を国家レベルに拡大させたのである・大陸から海洋を隔てた日本列島とは異なり、大陸に直接続く半島という条件は、巨大な大陸中国の圧倒的な干渉下での歴史形成が宿命であった・北朝鮮もまた、もはやロシアはいうにおよばず、中国も正統な社会主義国ではない、自らだけが正統な共産主義思想に裏打ちされた社会主義国だと自認している・反日の根拠をなすものは植民地支配それ自体なのではない。そうした事態を招いた「日本人の侵略的かつ野蛮な民族的資質」にある2017/05/17

nagisa-shiosai1986

2
旧ソ連、中国やベトナムなど社会主義国家が市場経済を解放していった結果、北朝鮮が唯一の、いわゆる純粋な社会主義国家となった。それゆえ昔の中華思想に基づく、周辺諸国の社会主義を排除する結果となっていった…。こう考えると現在の北朝鮮の強行かつ無謀ともいえる政策がとても良く理解出来る。漢字排除に伴う弊害などとても興味深く読めた。2014/01/03

風見じじい

1
北朝鮮の体制は戦前の日本の天皇制を模したものかなと思っていましたが、全くの考え違いでした。李朝の王朝制を模したものと筆者は考えています。韓国人や北朝鮮人には、昔からの中華思想、儒教(朱子学)の影響が強く、中国の帝に従う思想は、より周辺の民族を侮蔑する思想を持つことが、日本人を見下す根底になっている。また儒教は身分の上のものが下に教育することにより、下に考えることをさせない愚民政治を行うことは、共産主義と共通するものであるという。やや解りにくい部分もありましたが、内容の濃い本でした。2015/08/30

シサキ

0
専制独裁主義のルーツ李朝、小中華思想、事大主義、自民族優越主義、ハングル専用政策。 中国からきた儒教を狭い国土の中で徹底させた文化。小中華思想と侮日思考(文化)はとても分かりやすい。 現在の反日、侮日の理由や思考の流れ、文化を理解することで、彼らの声を見る視点も変わる。2014/02/05

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