出版社内容情報
宗教体験のメカニズムを脳科学が解明する。
宗教体験の瞬間、脳はどうなっているのか。神秘体験は幻覚なのか。神話発生、儀式の効果、絶対者との一体感などの秘密を脳科学が解明。
脳神経学者である著者のニューバーグとダギリは、宗教体験を科学的に解明する「信仰の生物学」の研究の結果、「いわゆる神秘体験は幻覚ではなく、脳神経学的に測定可能な現象であり、宗教的体験は、ヒトの脳だけに組み込まれた先天的機能である」という仮説を立てた。
▼本書はこの仮説に基づき、ヒトの脳の基本メカニズムを解説した後、神話、儀式、神秘体験、宗教、絶対者などが、脳が自己と他者の区別を認識しなくなる「絶対的合一状態」に由来するものだという証拠を示していく。その鍵になるのが、身体の空間的な位置把握を司る脳の「方向定位連合野」だ。瞑想における極度の集中、あるいは「無」の状態がこの領域への感覚入力を遮断し、特別なモードに入ることが宗教体験を引き起こすというのだ。多くの事例を交えながら、平易な言葉で知的興味を喚起するポピュラー・サイエンスである。
●第1章 神の写真?――信仰の生物学序説
●第2章 脳の構造――知覚の科学
●第3章 脳のアークテクチャ――脳から心が生まれるしくみ
●第4章 神話の創造――物語や信仰を生みだす力
●第5章 宗教儀式の発生――実体化した意味
●第6章 瞑想時の脳をさぐる――脳科学と進化論から
●第7章 宗教の起源――消えない名案
●第8章 現実よりもリアル?――絶対者を求める心
●第9章 神はなぜ消えないのか――神のメタファーと科学の神話
内容説明
祈りと座禅のピーク、神話誕生の瞬間、厳粛な儀式がもたらす効果…宗教のリアリティーを脳神経学が究明する。
目次
第1章 神の写真?―信仰の生物学序説
第2章 脳の構造―知覚の科学
第3章 脳のアークテクチャ―脳から心が生まれるしくみ
第4章 神話の創造―物語や信仰を生みだす力
第5章 宗教儀式の発生―実体化した意味
第6章 瞑想時の脳をさぐる―脳科学と進化論から
第7章 宗教の起源―消えない名案
第8章 現実よりもリアル?―絶対者を求める心
第9章 神はなぜ消えないのか―神のメタファーと科学の神話
著者等紹介
ニューバーグ,アンドリュー[ニューバーグ,アンドリュー][Newberg,Andrew]
ペンシルヴェニア大学核治療ディヴィジョン放射線医学部助教授。同大学宗教学部講師。6年以上の長きにわたって脳の生理と機能を研究し、宗教体験や神秘体験の神経学的解明に取り組んできた
ダギリ,ユージーン[ダギリ,ユージーン][D’aquili,Eugene]
ペンシルヴェニア大学で精神医学部の臨床助教授を20年間勤める。1998年8月逝去
ローズ,ヴィンス[ローズ,ヴィンス][Rause,Vince]
フリーランス・ライター。ジャーナリスト。「ニューヨークタイムズ・マガジン」や「フィラデルフィア・インクワイアラー」など、多数の出版物に寄稿。「ディスカヴァリー・チャンネル・オンライン」の定期寄稿者
茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962年生まれ。ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー。東京工業大学大学院客員助教授。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学理学系大学院物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専攻は脳科学、生物物理学
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感想・レビュー
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