出版社内容情報
敗戦までの15年間を克明に描くドキュメント 昭和5年の統帥権干犯から満州事変、二・二六事件、真珠湾攻撃など、戦前の昭和のターニングポイントを克明に描く歴史ドキュメント。 歴史の真相を探るとき、そこには必ず「そこに至るまでの過程」と、「その原因となった火種」を見出すことができる。昭和16年12月8日未明の真珠湾奇襲に始まる太平洋戦争開戦にも、もちろん「そこに至るまでの過程」があった。本書は、日本がなぜ、太平洋戦争開戦を決定するに至ったのか。その過程を克明に描いた歴史ドキュメントである。 一般的に「太平洋戦争への道」といえば、満州事変から論じられることが多いが、著者は「“海軍がなぜ開戦にノーといなかったか”遠因をさぐるため」に、あえて昭和5年のロンドン海軍軍縮条約批准をめぐる統帥権干犯問題を第1章においている。それは、「複雑に絡んだ昭和史の謎を解く鍵は統帥権という“魔物”にある」からだという。 手記や資料から歴史的事実のみを徹底的に拾い出しつつ、11年間におよぶ昭和史の転換点をドラマのように活写した文章は、長年『文藝春秋』の編集に携わった者の芸そのものである。
内容説明
昭和5年のロンドン海軍軍縮条約批准をめぐる統帥権干犯問題、満州事変、二・二六事件、日中戦争、ノモンハン事件、日独伊三国同盟、そして真珠湾攻撃…。日本は、なぜ“太平洋戦争への道”を歩んでしまったのか!謎が複雑にからみあう昭和史に光をあて、多くの手記や資料から歴史的事実のみを拾いだし、開戦を決定するまでの11年間の歩みを克明に活写する。
目次
第1章 ドキュメント統帥権干犯―分裂した帝国海軍
第2章 朝日新聞と満州事変
第3章 ドキュメント二・二六事件―雪の四日間
第4章 日中戦争の発端となった一発の銃声―蘆溝橋事件前後
第5章 昭和十四年夏―ノモンハン
第6章 ドキュメント日独伊三国同盟
第7章 バスに乗った海軍―対米強硬論が制す
第8章 四つの御前会議―かくして開戦は決定した
第9章 山本五十六と真珠湾攻撃―講演の速記に基づいて
第10章 「太平洋戦争」は誰が名付けたのか
感想・レビュー
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