内容説明
従来の常識での理解を越えた“異変”が相次ぐ世紀末・日本。これらの“異変”を読み解く鍵は「オカルト史観」にある。平安の昔から怨霊に支配されてきた日本に、いま何が取り憑いているのか。日本を救う真のリーダーは誰か。政界に取り憑いた「田中角栄」という怨霊、武の精神を失墜させた「平和ボケ」という怨霊ほか、日本人を数々の呪縛から解き放つ方途を提示するベストセラー評論集。
目次
第1章 田中真紀子総理大臣待望論
第2章 細川首相への期待と不安
第3章 “繁栄を憎む思想”を排す
第4章 混迷の時代を俯瞰する
第5章 武を尊ぶ精神
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
13
無茶苦茶本シリーズ。オカルト史観とはイイね。確かに言葉のアヤとか比喩の水準ではなく「怨念」が歴史を歪める、「気概」が歴史を進行させる、など、なかなか本気度の高い物言いも見られる。EM農法に日本の農業の明るい未来を見てしまうところなどは、ほとんど無邪気と言ってよいハシャギぶり。ちょっとカワイイのである。しかしまあ粗雑極まりない議論(というか居酒屋談義の類いなんだが)で日本スゴイを言い立てることが「品格」ある行為なのか?という自省が利かないのがオヤジの特徴だねえ。2020/10/29
西澤 隆
2
「オカルト史観」と宣言してはじめる本書は、細川内閣発足当時の高揚感とともに書かれたもの。でもこれだけ二世政治家を批判しておいて田中真紀子サンを大きくもちあげるこのダブルスタンダードな感じに、あの時代の期待感を思い出す。期待感が大きかった頃に「庶民的」と褒められたことも、大臣就任後に「ヒステリー」と蔑まれたことも、考えてみれば似たような面の表裏。それも含めて懐かしく思いながら序盤は読みました。中盤からは渡部さん的「チャンネル桜」な話しが続くので彼の歴史本などを読んでいるひとにとっては前半1/3だけでいいかな2019/04/22