内容説明
植物科学の目的は、植物の機能を解明し、その機能を利用して、人類の福祉の向上をはかり、地球環境を守ることにある。本書は、地球の温暖化をはじめとする環境問題や農産物の生産とその安全性に対する危機感が一段と高まっているなか、植物科学を通して現代生命科学の到達点を知り、環境問題や食料問題など、植物がわれわれの生活にいかに深く関わっているかについてより詳しい理解が得られる入門書である。生命科学の最新の知見とあわせてその歴史的背景についても平易に解説し、現代植物科学が生み出した技術や成果、その問題点、さらには今後の行方について考察をする。
目次
地球の歴史と生命の誕生
地球環境と植物
植物の多様性と繁殖
生命科学の歴史と植物
根
茎
葉
花・果実・種子
植物細胞
細胞膜を横切る物質輸送
根・茎・葉の成長
植物の運動
植物ホルモン
違伝と変異
DNAの複製
遺伝子の発現
水と植物
光合成
光形態形成
栄養分と肥料
植物の病気と防御
主要植物成分の合成と分解
植物性食品
植物の薬用成分
細胞培養技術
遺伝子工学
農薬
著者等紹介
神阪盛一郎[カミサカセイイチロウ]
1964年大阪市立大学卒業。1968年大阪市立大学大学院理学研究科博士課程中退。1991年大阪市立大学理学部教授。2000年大阪市立大学名誉教授、富山大学理学部教授。2006年富山大学客員教授
谷本英一[タニモトエイイチ]
1966年大阪市立大学卒業。1971年大阪市立大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。1971年名古屋市立大学教養部助手。1989年名古屋市立大学教養部教授。2000年名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科教授。2009年名古屋市立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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