内容説明
1K~10(-5乗)Kという低温・超低温における、量子現象を中心とした物性について、最近の研究の進歩と展望を、第一線で活躍中の研究者7人が丁寧に紹介した解説書である。第1章で分野全体の見通しを与えた後、2章では強磁場中の2次元電子系の示す新しい量子現象である量子ホール効果を、3,4章では有機導体や磁性体等の新超伝導体の研究、5章はアンダーソン局在と超伝導との相関について、続く6,7章では10(-3乗)~10(-5乗)Kの超低温における〓Heの超流動と固体状態での核スピンの秩序化が述べられている。本書は、現在の研究動向を知りたい関連分野の研究者や、専攻学生にとって好個の書となろう。
目次
1. 低温物理序説
2. 量子ホール効果
3. 有機超伝導体
4. 磁性超伝導体―研究の発展と現状
5. アンダーソン局在と超伝導
6. 超流動ヘリウム3―最近の話題
7. 固体ヘリウム3の磁性
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