出版社内容情報
フランスのとある田舎町の元領主ゴラーズ家に嫁いできた女。
彼女には「ある目的」があってゴラーズ家に入ったのだが、
いっぽうの夫も、「ある目的」があって彼女を迎え入れていた――。
再読必至、目を瞠る逆転劇!
内容説明
屋敷の中央をつらぬく螺旋階段。その底は牢獄のように暗く、厳重に旋錠され、陰惨な過去を封じ込めてあるのだという。その家に嫁いできた彼女の目的、それは「螺旋の底」をあばくこと。また、いっぽうの夫も彼女を迎え入れたのには「ある理由」があった―。
著者等紹介
深木章子[ミキアキコ]
1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始。2010年に『鬼畜の家』で第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞、2011年、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
106
舞台はまさかの北フランスの田舎町ラボリ。その大地主ゴラーズ家に嫁いだ主人公。真ん中に螺旋階段を配置したその家の底には、封印された地下室があった。新妻と夫視点で交互に語られ、その思惑と地下室をめぐる夫婦の探りあいについ引き込まれる。家をすべてが仕切るデュポン夫人と呼ばれる家政婦、従順で寡黙な使用人ジャン・ルイ。そしてフランス語の「シェリー」にうまく騙されてしまった。上質なミステリー。2022/01/04
takaC
91
すっかり出し抜かれました。完敗…2015/03/19
ゆみねこ
86
フランス片田舎の資産家ゴラーズ家には、秘密の螺旋階段と閉ざされた地下室がある。当主ポールに嫁いだ若い妻はその秘密を暴くために画策する。日付けを追って綴られて…え??思わず前に戻って確認して。すっかり騙されてしまいましたが、面白かったです。2015/06/21
いつでも母さん
85
深木作家5冊目。やられた~カタカナかぁ・・と出だしはちょっと引いたが、なんの、グイグイ一気に読了。犯人は早くから分かったが、全ての絡みに、ん~ん恐るべしだった。キッチリ最後まで読まなきゃアカンよ!(笑)面白かった。深木作家の次の作品が楽しみ。2015/06/09
yukision
71
フランスの田舎町にある古い屋敷が舞台のミステリー。屋敷の当主,妻,使用人全てに秘密があり,螺旋階段で続く地下にその鍵が隠されている。最後のどんでん返しに思わず読み返したくなる読み応えのある一冊。2023/07/10