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蔡英文―新時代の台湾へ

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560092484
  • NDC分類 312.224
  • Cコード C0030

出版社内容情報

台湾初の女性総統が、一度は総統選に敗北しながらも、市民との対話を通し模索し続けた、新たなリーダーシップの形と未来の台湾の姿。台湾初の女性総統がめざすものとは
 台湾が大きく変わろうとしている。今年1月の総統選挙で、初の女性総統が誕生した。本書は、台湾で選挙前に刊行され、爆発的なヒットを続ける蔡英文氏の著書『英派??點亮台灣的這一哩路』の日本語版である。5月20日の総統就任式にあわせて緊急出版する。
 蔡氏は、前回の総統選に敗北した後、党主席を辞任して民間に戻り、台湾各地を巡りながら市民と対話を続けた。人々が政治に求めているものを模索し、政治と社会を包括的に刷新する方策を考え続けてきたのだ。一方で、台湾の政局は経済の悪化から動揺を見せ始め、社会は混乱し、中台関係は暗礁に乗り上げた?。そうした中で市民社会の力が大きくなり、2014年3月にヒマワリ学生運動が起こった。その夜、蔡氏は立法院の議場に駆けつけ、学生たちを警官から守るために座り込みを行なった。本書では当時のことを生々しく振り返ると同時に、政府の問題点を鋭く指摘し、政党政治の役割を根本から見直す必要性を説く。激動の3年間を見つめてきた台湾の新たなリーダーが、一市民の視点で台湾を見つめ直し、未来をどう描いて、圧倒的な支持を得るに至ったのか、その過程が明らかになる。
 福島第一原発事故後、注目を集めてきた台湾の第四原発建設の是非や、中国との経済問題、中台関係については現状維持を基本的立場とする真意、TPPを含めた貿易政策、日本の同盟国であるアメリカとの友好関係構築のプロセスまで詳しく述べられ、新総統の考えが一冊でよくわかる。
 政治とは縁のない家庭に生まれ育ち、学者から政治家に転身した異色の経歴をもつ著者の冷静な分析と、場面ごとの率直な思いが吐露されていることも本書の大きな魅力となっている。
*著者から日本の読者へのメッセージも収録!

蔡英文[サイ エイブン]
1956年台北生まれ。台湾原住民パイワン族の血を引き、屏東の客家にもルーツをもつ自動車修理業を営む父と、河洛人の母の間に生まれ、台北県(現新北市)で育つ。国立台湾大学法学部卒、コーネル大学ロースクール法学修士、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法学博士を取得。帰国後、国立政治大学及び東呉大学で教職に就く。台湾のWTO加入交渉時に経済部(日本の経済産業省に相当)で首席法律顧問を務めたことから、政府内の様々な要職を歴任。民進党が政権を獲得した2000年に中台関係の政策に携わる行政院大陸委員会の主任委員になり、04年に立法委員選挙で初当選、06年1月から翌年5月まで行政院副院長を務める。民進党が08年の総統選挙で敗れた後、第12代党主席に就任、民進党の立て直しを図る。10年台湾統一地方選挙の新北市長選挙で惜敗、12年台湾総統戦に初挑戦したが現職の馬英九に敗れ、党主席を引責辞任する。下野した後は、「小英教育基金会」を立ち上げ、台湾各地を回って人々と対話し交流を続けた。14年再度党主席に就任したのち、16年1月の総統選挙で勝利。16年5月に台湾で初めて女性として総統に就任した。

前原 志保[マエハラ シホ]

阿部 由理香[アベ ユリカ]

篠原 翔吾[シノハラ ショウゴ]

津村 あおい[ツムラ アオイ]

内容説明

一度は総統選に敗北しながらも、市民との対話を通し、未来を模索し続けた3年の軌跡。新たなリーダーシップの形と台湾の希望がここに!台湾初の女性総統による、初の著書!

目次

序章 私たちは皆「英派」である
第1章 思考する小英
第2章 行動する小英
第3章 社会と小英
第4章 政治と小英
第5章 経済と小英
第6章 外交する小英
第7章 今ここにある希望

著者等紹介

蔡英文[ツァイインウェン]
1956年台北生まれ。台北県(現新北市)で育つ。国立台湾大学法学部卒、コーネル大学ロースクール法学修士、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法学博士を取得。帰国後、国立政治大学及び東呉大学で教職に就く。台湾のWTO加入交渉時に経済部で首席法律顧問を務めたことから、政府内の様々な要職を歴任。民進党が政権を獲得した2000年に中台関係の政策に携わる行政院大陸委員会の主任委員になり、04年に立法委員選挙で初当選、06年1月から翌年5月まで行政院副院長を務める。民進党が08年の総統選挙で敗れた後、第12代党主席に就任、民進党の立て直しを図る。16年5月に台湾で初めて女性として総統に就任

前原志保[マエハラシホ]
カナダ ブリティッシュコロンビア大学卒業(東アジア研究)、イギリス リーズ大学修士課程修了(中国研究)、国立台湾大学国家発展研究所で法学博士号取得。博士論文「李登輝と台湾アイデンティティ」(2014年)で台湾研究博士論文賞受賞。現在、九州大学韓国研究センター学術協力研究員、福岡国際大学非常勤講師

阿部由理香[アベユリカ]
国立台湾大学法律学研究所博士後期課程在学、台湾史、台湾法律史専攻。銘伝大学応用日語学系兼任講師

篠原翔吾[シノハラショウゴ]
国際教養大学卒業(グローバルスタディズ課程)、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修士課程修了。現在、同大学院博士後期課程在学。修士(学術)。専門は社会学、地域研究(台湾)

津村あおい[ツムラアオイ]
早稲田大学政治経済学部政治学科卒業(政治思想専攻)、台湾輔仁大学翻訳学研究所修士課程単位取得退学。台湾経済ニュースの日本語翻訳をはじめ、台湾外交部(外務省)などで政府機関の国際広報物や報道発表資料の翻訳などを手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

9
台湾の新総統となった小英、その歩みを己から語った本でした。2008年の民進党敗北から始まり、下野し一から出直そう、もう一度台湾を見つめなおそうとしたその記録と、時々に思ったことを綴っていて読み応えがありました。今後どのように政治をとっていくのか楽しみではありますが、地方創世を軸として、両岸政策では決して夢想に流れず、現実と折り合いをつけていこうという苦心が見てとれました。ヨーダに似ているなんて話を笑って許容したり、官僚肌から情熱家へと歩む姿が印象的でした。2016/07/21

月をみるもの

7
1987年まで戒厳令下にあった国が、いつのまにか日本よりもはるかに成熟した民主主義を実現している。「流」や「台湾海峡1949」と合わせて読むと感慨深い。日本の同じ名前の政党も、ある意味4年前の台湾とよく似た状況にあるわけだが。。。。。2016/09/24

Mc6ρ助

5
おとなりのお国台湾の今年5月から初の女性総統に就任した著者は 政治、経済、外交などを真摯に爽やかに語る。2012年の前回の総統戦で敗北した彼女は責任をとって民進党主席を一旦辞し、台湾各地を巡り、2014年の学生たちの 「ヒマワリ学生運動」 にも向き合う。そこに隣国日本の話がほとんど全く出てこないことはある意味奇妙で、悲しいことだ。2016/09/04

Haruka Fukuhara

4
人気なのがわかる魅力的な人柄は伝わってきた。ただ政策的な部分や考え方の核となる信念のようなものはよくわからなかった。研究者出身という割に理念よりも実践を重視しているように見受けられ、その点は意外だった。総統就任前に書かれたもののようで、その後の著作も読んでみたくなった。2017/02/08

yukineko 読書お休み中

2
日本の安倍さん(現在の総理大臣)も愛国心があるけど、それくらい蔡英文さんも愛国心があるなと思った。中国に負けないでもっともっと良い国になって欲しいと思うし、日本も抑止力を強化して台湾を守れるくらいなれたらいいのになって思いました。でもその前に自分の国を自分で守れるようにならなくちゃいけないね。2017/04/06

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