セネカ哲学する政治家―ネロ帝宮廷の日々

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セネカ哲学する政治家―ネロ帝宮廷の日々

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  • サイズ B6判/ページ数 315,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560084977
  • NDC分類 131.5
  • Cコード C0022

出版社内容情報

哲学者と政治家、ふたつの顔をもつセネカ。その生涯と著作を、皇帝ネロの宮廷に渦巻く権謀術数を背景に読み解く、スリリングな評伝。

ブラック上司の下で働きながらものを書く
 19世紀、ローマ市で新たなセネカの胸像が発掘された。それは、それまで知られていたセネカ像とはまったく違った風貌をし、数々の芸術に想を与えた哲学者のイメージを大きく変えることとなった。そもそも、古代ローマ時代でさえセネカについての評価は割れていた。セネカとはいったい何者なのだろうか。
 著述家にして思想家、詩人、道徳家。そして長年にわたり、皇帝ネロの一番の助言者であり親密な仲間でもあった人物。彼はこれまでもっぱら、気乗りのしない政治の世界に引っぱり出された哲学者とされてきた。だが著者は、セネカの政治的経歴を思想家としての自我と同等に、ときには上位に置く。本書は、ローマ皇帝の宮廷ですごしたセネカの生涯を追い、また政治的な陰謀が渦巻く当時の状況を背景に、その哲学的著作をとらえ直す試みである。
 セネカの語る理想は美しく、説得力を持ち、崇高で、時代を超えて偉大な作家や思想家を魅了してきた。だが彼自身、自分が理想どおりに生きてはこなかったことを認めている。命がけの政争のさなか、理想と現実のはざまで苦悩する、生々しい人間セネカがここに現われる。

序章 二人のセネカ
第1章 自殺(1)――四九年以前
第2章 王殺し――四九年~五四年
第3章 兄弟殺し――五四年~五五年
第4章 母親殺し――五五年~五九年
第5章 妻殺し――五九年~六二年
第6章 全燔祭(ホロコースト)――六二年~六四年
第7章 自殺(2)――六四年~六六年
終章 安楽死――六八年、その後

謝辞/訳者あとがき/参考文献/原注と訳注/索引

【著者紹介】
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内容説明

命がけの政争の渦中にあって、簡素で勤勉な生き方をほめたたえたセネカ。理想と現実のはざまで苦悩する生涯を、斬新な視点から描く。

目次

序章 二人のセネカ
第1章 自殺(1)―四九年以前
第2章 王殺し―四九年~五四年
第3章 兄弟殺し―五四年~五五年
第4章 母親殺し―五五年~五九年
第5章 妻殺し―五九年~六二年
第6章 全燔祭―六二年~六四年
第7章 自殺(2)―六四年~六六年
終章 安楽死―六八年、その後

著者等紹介

ロム,ジェイムズ[ロム,ジェイムズ] [Romm,James]
アメリカ、ニューヨーク州のバード大学古典学教授。イェール大学出身、プリンストン大学でPh.D.を取得。Herodotusなどギリシア古典についての著書が複数ある。なお『セネカ哲学する政治家―ネロ帝宮廷の日々』は、ニューヨーク・タイムズの「2014年注目の100冊」に選ばれている

志内一興[シウチカズオキ]
東京大学大学院人文社会系博士課程満期退学。博士(文学)。中央大学他兼任講師。専門は古代ローマ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風に吹かれて

12
古代ローマの皇帝たちの話は、知ることで学べるのみならず、ドラマチックで面白いのは周知の事実。当時は多くの血が流され、面白いで済む話ではないのだけれど。皇帝ネロは、その母アグリッピナの存在抜きに考えられないが、確認しておきたいのは、皇帝ネロの宮廷にセネカがいた、ということ。皇帝に嫌われれば死を免れることができない、なおかつ、皇帝はストア学派の哲学者でもあるセネカを手放そうとしない。そういった日々の中、セネカは何を考え書物を著してきたのか。セネカの伝記とともに当時の政治も知ることができる興味尽きない本でした。2016/11/15

ハルバル

6
セネカの哲学論考、悲劇作品、そしてタキトゥスによる「年代記」を読んだが、それでもセネカが何を考えてネロ宮廷の日々を生きたのか、にわかには分からなかった。アグリッピナやネロ暗殺の陰謀を知りながら日和見を決め込んだセネカ、著作をプロパガンダとして秘かにネロにおもねるセネカ。ストア派の賢人としての清貧を讃えながら、莫大な財を持つセネカ。ローマ最高の歴史家にして人間心理に卓越したタキトゥスでさえ、彼の矛盾した生き方の謎を解くことはできなかった。しかしその人間臭さに私は惹かれる。もう一度彼の悲劇作品を読み直したい2016/12/27

Hajime Ito

3
「われわれは短い時間をもっているのではなく、実はその多くを浪費しているのである。人生は十分に長く、その全体が有効に費されるならば、最も偉大なことをも完成できるほど豊富に与えられている。」『人生の短さについて』子供の頃家にあったカレンダーに書かれていたセネカの言葉が印象に残っています。ストア派哲学の膨大な著作を残し知性を全力で追求した賢人か、政治家として得た財産で高利貸しをした俗物か、興味の尽きない人物です。セネカの生きた時代は新約聖書と同時代なのでガッリオ,フェリクスも出てきてそれも面白く読めました。2018/04/07

ぽんぽこ

2
セネカとは高利貸しのがめつい政治家なのか、付和雷同の流されおじさんなのか、理想に殉じた気高き哲学者なのかーーその答えを明示せず、私たちに問いかけてくる本でした。欲に溺れていくネロ帝の隣で、彼はなにを思ったのか。読みながらそればかり考えていました。そのこともあってか、かなり骨太な本でしたが、あっという間に読み切ってしまいました。2022/11/25

ナシアナ・グランデ

1
セネカは後一世紀のローマ時代に生きた哲学者であり、政治家である。本書ではセネカの複雑で数奇な一生が描かれている。▼本書を通じて問われていることは、セネカとは何者なのかということだ。彼は、理性に従い心穏やかに過ごすことを追究するストア派を信奉しており、その思想に関する著書を多数残している。一方、彼は政治にも携わり、権力や冨を得ようとする(ストア派と真逆な)野心家の一面もあった。【続く】2016/12/02

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