アメリカを変えた夏 1927年

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  • サイズ B6判/ページ数 581,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560084663
  • NDC分類 253.07
  • Cコード C0022

出版社内容情報

リンドバーグが飛び、アル・カポネが暗躍し、ベーブ・ルースが打つ!情熱と楽天主義と悪徳に満ちた「大国」の姿を色彩豊かに活写。

20世紀の胎動を展望した5カ月間の物語
 一九二七年五月二十一日、初夏を迎えたアメリカで、二十世紀を代表する出来事のひとつとなった偉業が達成された。ニューヨークを離陸した若き飛行士チャールズ・リンドバーグがパリに到着、世界初の大西洋単独無着陸横断飛行に成功したのだ。そして夏も終わろうとしていた九月三十日、アメリカはもうひとつの快挙にわいた。ニューヨーク・ヤンキースのベーブ・ルースがシーズン六〇号ホームランを放って大リーグ記録を塗り替え、鮮烈な記憶を人々の心に刻んだ。一九二七年のこの五カ月間、それは二十世紀のアメリカにとっていちばん熱い夏だった。
 向こう見ずな冒険、常軌を逸した情熱、底知れない楽天主義と悪徳の栄え――。著者は、一九二七年の夏を駆け抜けた有名無名の人々の生きざまを、ウィットとユーモアを織り交ぜた軽妙な語り口で色彩豊かに描き出し、悲喜劇とも言うべき群像劇に仕立て上げていく。本書は、アメリカという大国が初めて世界の表舞台に存在感を示した五カ月間の、情感豊かな歴史物語である。「ひと夏」という小さな窓から激動の二十世紀の胎動を展望し、名手ブライソンがストーリーテラーとしての真骨頂を発揮した作品。

プロローグ
5月 ザ・キッド
6月 ザ・ベーブ
7月 大統領
8月 無政府主義者(アナーキスト)たち
9月 夏の終わり
エピローグ
原注/謝辞/訳者あとがき/写真クレジット/出典に関する注と読書案内/人名索引

【著者紹介】
1951年、アイオワ州デモイン生まれ。ノンフィクション作家。言語や紀行、アウトドア、科学など幅広いテーマで数々のベストセラーを出している。邦訳書に『英語のすべて』『ビル・ブライソンのイギリス見て歩き』『ことばが語るアメリカ史』『ドーナッツをくれる郵便局と消えゆくダイナー』『シェイクスピアについて僕らが知りえたすべてのこと』『人類が知っていることすべての短い歴史』などがある。英国在住。

内容説明

リンドバーグが飛び、アル・カポネが暗躍し、ベーブ・ルースが打つ!向こう見ずな冒険、常軌を逸した情熱、底知れぬ楽天主義と悪徳に満ちた「大国」の姿を、ベストセラー作家が色彩豊かに描く

目次

5月 ザ・キッド
6月 ザ・ベーブ
7月 大統領
8月 無政府主義者たち
9月 夏の終わり

著者等紹介

ブライソン,ビル[ブライソン,ビル] [Bryson,Bill]
1951年、アイオワ州デモイン生まれ。ノンフィクション作家。言語や紀行、アウトドア、科学など幅広いテーマで数々のベストセラーを出している。英国在住

伊藤真[イトウマコト]
ノンフィクションを中心に翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

81
中辞典並みの厚さがあり、借りる時に躊躇したが一気に読めてしまった。1927年5月から9月の米国のノンフィクション。リンドバーグ、ベーブ・ルース、デンプシー、アル・カポネを中心に描く。著者によると世界の中心がそれまでの欧州から米国にシフトした時期になるという。無能な大統領たちと有能だが親密さに欠けるフーバー、自動車王ヘンリー・フォードなどの奇人変人エピソード満載。大西洋横断飛行のリンドバーグのライバルたちの話や彼のその後や、米国航空機業界の最初期など。どうでもいいディティールが面白いのだと確信。良書。2017/11/22

Mark

24
エキサイティングで、知的な刺激を十分に与えてくれる内容でした。リンドバーグ、ベーブ・ルース、アル・カポネ・・・良くも悪くも、第一次世界大戦で凋落したヨーロッパに替わり、アメリカが世界をリードする時代の起点が1927年。大恐慌の到来を目前に、今では私たちの生活では常識になっている物事の原型が姿を現したのがこの時代で、もうじき100年。マーク・トウェインの至言「歴史は繰り返さないが韻を踏む」を思えば、2027年はもうすぐやってきます。2023/03/21

星落秋風五丈原

22
プロローグ&エピローグを除いた全五章から成り章タイトルには月名がつく。『5月 ザ・キッド』『6月 ザ・べ―ブ』『7月 大統領』『8月 無政府主義者たち』のように書かれ、最終章は『夏の終わり』。それぞれの章が副題に合致する人物についてのみ述べられているわけではない。5月の『ザ・キッド』はリンドバーグが初登場した時の呼び名だが、彼が単独飛行を成功させてからの軌跡は、後の章にも登場する。限定した季節―1927年夏―に焦点を当て、「その時彼等はどうしていたか」を描いているためアメリカを俯瞰的に眺めることができる。2015/11/21

moonanddai

10
皆さんお書きになっているように、「厚い」。ただそれだけのことが「起こって」そして今でも「ずっと」起こっているのが、(好き嫌いは別問題として)アメリカという国ということなんですね。並外れた生産力を背景とした「豊かさ」と「明るさ」。にもかかわらず(と言っていいのか、「とは関係なく」と言っていいのか)偏見が根強く残る社会。当時「ドイツ」や「ユダヤ」に向けられた感情みたいなものが、次第に東の国へ移ってきて、いろんな意味での「戦争」が起きて、そして起きている。そうアメリカはこの頃からずっとアメリカだったのですね。2018/08/17

あくび虫

5
なにこれ、すごく面白い。夢中で一気読みしました。ーー1927年を軸に据えて、その時代の在りようを丹念に描き出しています。驚かされるのは、人々の尋常ならざる熱狂。何をするにも、どんな些事にも、ものすごいエネルギーが溢れ出しています。それが痛ましい方向に突き進めば、狂騒となるのですが。優生思想のもとに、何万人もの人が不妊手術を強制された、という事実には慄然としました。随所に顔を出す黒人差別も生々しい。ーーその一方での大量消費社会の発展は、間違いなく進歩ではあるだろうに、薄ら寒いちぐはぐさしか感じられない。2017/06/26

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