“起業”という幻想―アメリカン・ドリームの現実

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  • サイズ B6判/ページ数 234,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560081648
  • NDC分類 673
  • Cコード C0034

出版社内容情報

米中西部の都市ララミー。大学中退歴のある「不惑」を迎えた白人既婚男性が、職場を転々とした末に起業に手を染める!? 失業率やGDPはじめ統計から浮かび上がる起業家大国の実像。

内容説明

失業率やGDPをはじめ各種統計から浮かび上がる起業家大国アメリカ。

目次

第1章 アメリカ―起業ブームの起業家大陸
第2章 今日における起業家的な産業とは何か?
第3章 誰が起業家となるのか?
第4章 典型的なスタートアップ企業とは、どのようなものなのか?
第5章 新たなビジネスは、どのように資金調達をしているのか?
第6章 典型的な起業家は、どのくらいうまくやっているのか?
第7章 成功する起業家とそうでない起業家の違いは何か?
第8章 なぜ、女性は起業しないのか?
第9章 なぜ、黒人起業家は少ないのか?
第10章 平均的なスタートアップ企業には、どの程度の価値があるのか?

著者等紹介

シェーン,スコット・A.[シェーン,スコットA.][Shane,Scott A.]
1964年生まれ。ケース・ウェスタン・リザーブ大教授。ペンシルベニア大で博士号を取得後、MITなどを経て現職。ハイテク産業を中心にビジネスチャンスの発見や経営資源の統合について研究している。『“起業”という幻想―アメリカン・ドリームの現実』でBest Business Books of 2008、Toronto Globe and MailとBest Business Books of 2008、Inc Magazineに選ばれたほか、2002年には米経営学会最優秀論文賞を受賞

谷口功一[タニグチコウイチ]
1973年生。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。現在、首都大学東京・法学系准教授。専門は法哲学

中野剛志[ナカノタケシ]
1971年生。東京大学教養学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。英エディンバラ大学社会科学部博士課程修了。現在、京都大学大学院工学研究科准教授。専門は経済ナショナリズム

柴山桂太[シバヤマケイタ]
1974年生。京都大学経済学部卒業、同大学院人間・環境学研究科博士課程単位取得退学。現在、滋賀大学経済学部准教授。専門は経済思想・現代社会編(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

29
起業家になるべき理由は、もう一つ存在する。それは、個人の幸福だ。さまざまな研究から幅広く集めたデータによれば、人は他人のために働くよりも、自分のために働いた方が幸せになれる"(P136)これは、「箴言」だと思います。かのアダム・スミスは、経済学の古典的名著である国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究(上) で、経済は、単に人間の慈愛心から成り立っているのではなく、肉屋やパン屋などの利己心から成り立っている、説明されています。上記の引用は、まさに、そのスミスの国富論を、髣髴とさせるものがあります。2012/11/15

kubottar

16
起業家と聞くと、有名な人たちがこの世にない製品を作ったり、誰もやらなかったことを成し遂げる神話をメディアはクローズアップするが、大多数の起業家は平凡な自営業者という話。2016/11/12

takizawa

6
多くのサラリーマンにとって起業ほど甘美で誘惑的な響きを持つ言葉はない。ところが多くのサラリーマンがイメージする起業(起業家)と現実のそれとはかなり異なっている。本書は膨大な統計データを駆使しながら起業の本当の姿を教えてくれる。さて、幻想の中にも一つだけ希望があり、それは、人は他人のために働くより自分のために働く方が幸福度・満足度が高いというものである(p.136,150-151)。自己啓発本にうんざりしているサラリーマンや、創業支援系の部署にいる公務員にぜひともオススメしたい一冊。2017/08/13

onaka

4
起業の増加と経済成長の間には何の因果関係もない。またアメリカが特に起業家精神に溢れた国というわけでもない。ほんのわずかな起業の大きな成功が神話となって、我々の目を曇らせる。データに裏打ちされた事実を見るべし。個人が夢見るのは勝手だが、神話に基づいた公共政策は、経済成長も雇用創出もイノベーションを生まない。むしろその逆の効果を生む。政策に関わる人は読んどいてくれないとね。2013/10/11

PukaPuka

2
日本の若者はアメリカの若者に比べて起業マインドが低くていかん、みたいな記事を以前読んだ記憶があるが、本書によれば、起業で成功するのはほんの一部で、多くは同じ仕事を雇われてやった方が給与は高い、起業家の多くは平凡な自営業者である、という。第一、アメリカが取り立てて起業する人が多い国ではない。 アメリカもヨーロッパみたいな子育て支援がないから、女性は子育ての時間を確保するために起業するのがある、と。日本も長時間労働なので、収入よりも時間のコントロールという目的で起業する人はいるだろう。2017/10/28

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