出版社内容情報
創造的な未来に向け自然と人間の関係を探る
数多くの紙誌から絶賛された根源的エコロジズムの記念碑的名著。現代の危機を解く自由と開放の自然観に基づきつつ、新たな地球像と人間の生き方を探り、技術文明の一大転換を訴える。
「大方の批判とは逆に、まさにこの人間の自由と解放という点にこそ、私はエコロジズムに大きな可能性をみたい。つまり、単純に自然の全体の中に人間を埋没させることとしてでなく、人間の精神を広大なる自然へ向かって解放するかたちで人間を相対化するものとして、エコロジー的な自然と人間の関係を構想したい。この相対化は、二元化された自然像から私たちを解き放ち、根源的な自然と人間の関係を復権させしめるだろうから、それにより私たちは、より解放的で創造的な地平へと到達できるだろうと、期待されるのである。」(本文より)
[目次]
序章 いまなぜ自然か
第一部 人は自然をどうみてきたか
第一章 ゼウスとプロメテウス
1 プロメテウス神話
2 ヘシオドスの世界
第二章 ロゴスとなった自然
1 宇宙大の動物
2アリストテレスの宇宙
第三章 機械としての自然
1 解放の時代
2 近代的自然観へ
3 ニュートンのもたらしたもの
第四章 宇宙は解けたか
1 数学的宇宙
2 宇宙と人間
第二部 いま自然をどうみるか
第五章 エコロジー的地球像
1 宇宙船「地球号」モデル
2 開放定常系のモデル
3 ガイアのモデル
4 生物と文化
第六章 民衆の自然
1 先住の世界から
2 近代を超える精神
第七章 自然と労働
1 自由の国・必然の国
2 労働と生活
終章 自然に生きる
増補 そしていま、自然をどうみるか
1 激動の時代の中で
2 根源的転換に向けて
内容説明
旧来の人間中心主義的な自然観からの一大転換を説き、自由と解放の自然観を追求する。
目次
いまなぜ自然か
第1部 人は自然をどうみてきたか(ゼウスとプロメテウス;ロゴスとなった自然;機械としての自然;宇宙は解けたか)
第2部 いま自然をどうみるか(エコロジー的地球像;民衆の自然;自然と労働)
自然に生きる
増補 そしていま、自然をどうみるか
著者等紹介
高木仁三郎[タカギジンザブロウ]
1938年生。1961年東京大学理学部科学科卒。東京大学原子核研究所助手、都立大学理学部助教授などを経て原子力資料情報室代表となる。1997年、長年の反原発・反核活動に対してライト・ライブリフッド賞を受賞。2000年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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