白水Uブックス 海外小説永遠の本棚<br> フラッシュ―或る伝記

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フラッシュ―或る伝記

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  • サイズ B40判/ページ数 210p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560072295
  • NDC分類 933
  • Cコード C0297

出版社内容情報

犬と彼女。よく似たふたり――

イングランド南部の村で生まれた由緒正しきコッカー・スパニエルのフラッシュは、著名な女性詩人エリザベス・バレットへの贈り物として、ロンドンへやってきた。病弱でひきこもりがちな主人の家で、やんちゃで自由を愛する犬フラッシュは少しずつ都会の生活になじんでいくが、やがてエリザベスの前にひとりの男が現れる。年下の詩人ロバート・ブラウニングとの恋愛、家庭における父親の支配、突如降りかかった犬泥棒事件とスラム街訪問、イタリアへの駆け落ち……。犬の目を通して、19世紀英国の詩人エリザベス・バレット・ブラウニングの日常と冒険を温かいユーモアと時に辛辣なウィットをこめて描いた、モダニズム作家ウルフの愛すべき小品。「犬好きによって書かれた本というより、むしろ犬になりたいと思う人によって書かれた本」。実姉ヴァネッサ・ベルの挿絵を収録。

内容説明

コッカー・スパニエルのフラッシュは、著名な女性詩人エリザベス・バレットへの贈り物として、ロンドンへやってきた。病弱でひきこもりがちな主人の家でフラッシュは都会の生活になじんでいく。そこで目にした主人エリザベスの恋愛、父親の抑圧、犬泥棒とスラム街訪問、イタリアへの駆け落ち…。犬の目を通して詩人エリザベス・ブラウニングの人生を描く、「犬好きによって書かれた本というより、むしろ犬になりたいと思う人によって書かれた本」。

著者等紹介

ウルフ,ヴァージニア[ウルフ,ヴァージニア] [Woolf,Virginia]
1882年ロンドンに生まれる。父親は著名な文芸批評家レズリー・スティーヴン。父親の教育と知的環境のもと早くから文学への関心を深め、1904年から書評やエッセイを新聞に寄稿し始める。後に“ブルームズベリー・グループ”と呼ばれる作家・芸術家・批評家たちのサークルに加わり、その一員で批評家のレナード・ウルフと結婚。1915年、第一長篇『船出』を発表。1917年、レナードと共にホガース出版社を興す。『夜と昼』(19)、『ジェイコブの部屋』(20)の後、“意識の流れ”の手法を用いた傑作『ダロウェイ夫人』(25)、『燈台へ』(27)、『波』(31)で先鋭的なモダニズム小説家として高い評価を得た。1941年、『幕間』(没後出版)の完成原稿を残して神経衰弱のため入水自殺

出淵敬子[イズブチケイコ]
1937年東京生まれ。1961年日本女子大学英文学科卒業。1968年コロンビア大学大学院修士課程修了。1970年東京大学大学院博士課程満期退了。1972年より日本女子大学文学部で教え、2006年より同名誉教授。イギリス文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイトKATE

31
実在した詩人エリザベス・ブラウニングの飼い犬フラッシュを主人公にした小説。ヴァージニア・ウルフの小説では、前衛的な『波』の後に発表されたものだが、『波』に比べると非常に読みやすいし、タイプとしてページの間にウルフの姉ヴァネッサの挿絵が挿入されて、『オーランドー』に近いゆわゆるユーモア小説である。ウルフの小説を読むとジェンダーの問題が提起されているが、『フラッシュ』は人間中心主義への批判が込められていると深読みしてしまうが、私は単純に可愛い小説として読んだ。2024/01/06

かもめ通信

31
コッカー・スパニエルのフラッシュからみた詩人エリザベス・バレットの半生であると同時に、フラッシュ自身の伝記でもあるユニークで可愛くてどこか切ない物語。犬のフラッシュ自身も様々な経験を積んで視野を広げていくところも興味深い。なるほどこれは、フラッシュのことを描いているようにみせてエリザベスの、エリザベスのことを描いているようでフラッシュのことを描いていたりするんだな。きっと。それにしてもウルフ、こんな物語も書いていたんだなあ。2020/06/14

みねたか@

30
これもウルフなんだ。「オーランド」と「灯台へ」のふり幅を思えば犬を語り手としたからって驚くにはあたらない。太陽と草原、野兎を追うことを愛するスパニエル。しかし主人への忠誠を誓う彼フラッシュは病身の主人の傍を離れない。洞察力に優れる彼は主人の些細な変化も見逃さない。恋に落ちる主人、そして駆け落ちの準備をする主人。その様子を見守る彼の不安と緊張。犬と共に過ごした経験がない私にも、その姿がありありと、生き生きと伝わってくる。そして、彼らと過ごすということは別れが必ず訪れるということも改めて実感する。2022/12/19

29square

13
推し作家ウルフの作品なので一気読み。 あの大傑作「波」の片手間に書かれたとは思えないくらい良質な(カワイイ)作品。主人公は犬だけど、言葉を持たなくてもこんなに饒舌になれるのはウルフ必殺技の“意識の流れ“技法のおかげ。楽しい!嬉しい!悲しい!怖い!そしてご主人ダイスキ!。人間関係や社会規範が拘束具そのものになるのは人も一緒、軽く読めるけど割と深いかもしれない。2023/12/03

ふるい

12
詩人エリザベス・バレット・ブラウニングの生活が、飼い犬フラッシュの視点から描かれる。ウルフ作品の中でも、楽しく読みやすい一冊だと思う。詩人は言葉でもって世界を表現し、犬であるフラッシュは自分を取り巻く世界を体全体で感じ取り、喜びや悲しみを主人に寄り添いながら学んでいく。生きる喜びに満たされているように、ロンドンやフィレンツェの街を駆け抜けるフラッシュのことが、たまらなく愛おしくなる。2022/09/27

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