出版社内容情報
諸国民の精神構造を分析し、村落の経済基盤の変遷を考察し、流動する東南アジア諸国に歴史的展望を与えた記念碑的名著に、最新の研究成果を反映させて、訳者補遺を収録した増補新版。
内容説明
カンボジア、タイ、ベトナム…。肥沃なデルタ地帯と水運の利を背景に育まれてきた東南アジアの歴史をたどり、その経済基盤の変遷を考察してゆく―。流動する東南アジア諸国の歴史に展望を与えた記念碑的名著に、最新の研究成果にもとづき、地名・人名の正確な現地発音などを加筆、現代史部分を増補した。
目次
第1章 東南アジアの古代世界
第2章 島嶼部の発展
第3章 クメール人王国の盛衰
第4章 ベトナムの「南進」
第5章 ミャンマー(ビルマ)の統一
第6章 タイ系諸族の発展
第7章 旧体制の凋落
第8章 民族の再生と抵抗
第9章 独立と新国家の建設
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テキィ
3
古典らしいので、まずこの辺から。アジアは中世において西欧より文明は進んでいたが、その後植民地から軍政をへて民主化の道はそれぞれ。中国との関係もさまざま。国境線は随分変わるんだなと。2012/11/23
くまパワー
1
ベトナム出身の学者が書いた東南アジア史、日本とアメリカの学者の視点がちょっと違う。主に近世の各国を注目し、また島嶼部より半島部の割が多い、クメール、ベトナム(チャンパ付き)、ビルマ、タイ(ラーンサーン付き)などの国々の中世史流れを知りたい人におすすめ。やはりかつてフランスの植民地であったベトナムが、セデスに代表されたフランス極東学院の学問的伝統を受け継いでいた。個人として8章と9章の視点と書き方が面白いである。2023/03/03
Soichiro
1
東南アジア(主にインドシナ半島)では、川と山地の地理的な位置を頭に入れる事が、ざっくりとした歴史の理解の役に立つ。2016/08/07
Tera
0
東南アジアを広く俯瞰するための最低限の知識はついたかな。。もっと個々の国はほりさげなきゃだけど。2012/12/25
hr
0
図書館本。アチェ戦争が詳しく掲載されていないかと借りてきたが、収穫なし。2021/12/07