出版社内容情報
現代の図書館は、人類文化の単なる遺産蓄積所ではない。新技術導入と図書館交流の国際化は、あらゆる人々に、あらゆる国のあらゆる図書館資料の自由で迅速な利用を可能にしつつある。本書では、まず世界の図書館の波乱の歴史をたどり、つづいて技術導入と資料提供を中心に図書館のあり方を説く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くあぁ
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図書館司書講習「図書館情報学概論」参考文献。2015/07/26
星規夫
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欧米の図書館の歴史は非常に長く、非常な紆余曲折を経て現代のように市民に開かれた図書館へと変わっていった。そこに至るまで数え切れない困難があったが、尋常ならざる努力と試行錯誤を何世紀にも渡って続けてきた。それに比べれば日本の蓄積は比較にもならない。日本の図書館事情は悲惨の極みだが、欧米の歴史に倣い、権力を頼みにせず、艱難辛苦の中で自分自身を鍛えていく必要がある。そんな感想を持った。2015/02/11
鎌倉 幸子
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訳者の小林宏さんが「私たち日本の図書館員たちは、図書館というものを長い目で見ることを知らない、ということである。百年、二百年の単位ではなく、十年、否せいぜい二、三年の単位でしか物ごとをとらえようとしないので、本質からずれて、とかく末梢ていな現象だけを追い回しがちである」というのは、核心を着いた問題提起だと感じています。 また1600年代の図書館長や司書は、哲学者だったり歴史家だったり数学者だったりしたのですね。一般に門戸を広げる図書館であっても、特徴を出してもよいと思うのです。2013/11/24