無邪気と悪魔は紙一重

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  • サイズ B6判/ページ数 239p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560049457
  • NDC分類 904
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「宿命の女」と称される美しい悪女たちがいる。男を惑わせ、じらし、振り回したあげくに破滅に追いやる女。サロメやカルメンをはじめ、小説とオペラに現われる彼女たちの本性を徹底分析。 【編集者よりひとこと】 いやー、女とはげに恐ろしき生き物です。才気あふれる女性ピアニストが自らの体験もまじえながら(?)「宿命の女」の生態を徹底調査した本書を読むと、ほんとに男は単純で一途、女は面妖で不可思議という事実が得心され、以後、男たるものゆめゆめ美しき魔物の半径5メートル以内には近づくまいと決意することでしょう。

内容説明

女はニヤリ、男はゾクリ。男を惑わせ、じらし、振りまわしたあげくに破滅に追いやる、美しくも恐ろしい「宿命の女」。小説とオペラに現れる彼女たちの本性を徹底分析。

目次

1 無邪気と悪魔は紙一重
2 ファム・ファタルは男だった?
3 こばみ、じらす女たち
4 子宮は翻弄する
5 美しき勘違い
6 オペラになったファム・ファタル

著者等紹介

青柳いづみこ[アオヤギイズミコ]
ピアニスト、ドビュッシー研究家。東京芸術大学・同大学院修士・博士課程修了。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。安川加寿子、ピエール・バルビゼに師事。1980年東京デビュー、以後東京にて14回のリサイタル開催。89年、論文「ドビュッシーと世紀末の美学」により、フランス音楽では初の学術博士号を授与される。その成果をもとに一連のコンサート“ドビュッシー・シリーズ”開催。90年文化庁芸術祭賞。主著に『翼のはえた指―評伝安川加寿子』(白水社、吉田秀和賞)、『青柳瑞穂の生涯―真贋のあわいに』(新潮社、日本エッセイスト・クラブ賞)など。大阪音楽大学教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

兎乃

26
一芸は道に通ずる。青柳瑞穂の孫にしてピアニスト 稀有なるドビュッシー屋。巧みで小気味よい文章 独自の視点 眼差し。『水の音楽-オンディーヌとメリザンド』だけしか 読み聴きしていなかったのがとても残念。『翼のはえた指―評伝安川加壽子』の感想が流れて 本書に行き着く。フランソワさんありがとうございます。清涼感のある読書時間、とても面白い一冊でした。2015/07/24

あつひめ

14
こんな分析?の仕方もあったかぁ・・・とニヤニヤしながら読んでしまった。女心・・・されど女心。悪気も無く焦らす気もなくても男を翻弄してしまう女。悪女というわけでもないけど・・・小悪魔的な魅力。自分の読んだことのある作品を細かく分析されると「なるほどー」と頷いてしまう。渡辺淳一さんの「阿寒に果つ」の純子も私には忘れられない小悪魔的存在の一人。真っ赤なコートと雪のような肌・・・。しかし、世の中にはなんと無邪気な小悪魔たちが多いことだろう・・・。それにしてもムフフフ・・・。2010/04/21

くさてる

6
ピアニストによるファム・ファタル(運命の女)論なのだけど、とても面白かった。引用されるのは古今東西の文学作品からクラシック、オペラに登場する女性まで幅広い。冷静で軽やかに皮肉をちりばめた文章だけど、深い教養と素直な感性に裏づけられていることが伝わってくるので、ちっとも嫌みでない。まったくオペラに詳しくない私でも、ここで触れられている作品をちょっと見たくなってしまったほど。楽しかったです。おすすめ。2014/06/22

Shiho F

0
面白すぎる。図書館で借りた本だけど、ほしくなった。文庫になってるみたいだし、購入するかなぁ。どうしよう。ここに掲載された本、普段だったら読まないものが多いけど、読みたくなった。『六本指のゴルトベルク』といい、著者の本を紹介する手腕がすごすぎる。2013/01/20

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