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出版社内容情報
世界文学史上もっとも豊穣な“神話”である『ドン・ジョヴァンニ』。本書は、ピーター・コンラッド、ロバート・ダーントンらのそうそうたる執筆陣により、物語の生まれた17世紀から今世紀にいたるまでのドン・ジョヴァンニ像を、放蕩の歴史やフロイトの精神分析学などさまざまな道筋からたどる。
内容説明
自由と官能の果てに!世界芸術史上「ファウスト」と並ぶもっとも豊穣な神話「ドン・ジョヴァンニ」。モーツァルトのオペラを核に、気鋭の批評家八人が、文学、歴史、フェミニズム、精神分析などさまざまな角度から十八世紀の誘惑者の姿を浮き彫りにする。
目次
第1章 放縦と乱交
第2章 下から見たドン・ファン症候群
第3章 捨てられた女
第4章 女性を誘惑する
第5章 父の復讐
第6章 ある放蕩者の生涯
第7章 ヴァルモン―あるいは仮面をはがされた侯爵夫人
第8章 『ドン・ジョヴァンニ』を読む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
松本直哉
27
英米圏の8人の論客によるドン・ジョヴァンニ論のアンソロジーで、歴史・文学・精神分析・フェミニズムなど、多様な切り口が、この歌劇の深みをおのずから明らかにしている。そのなかでジョゼフ・カーマン Joseph Kerman がこれを「不愉快なオペラ」と評して徹底的にこき下ろしているのが注目を惹く。その論旨のすべては理解できていないが、私自身、ドン・ジョヴァンニという男はつくづくいけ好かない奴だと思っていたのでわが意を得たりだった。誰もが称賛する不朽の古典の価値を疑ってみるのも知的冒険のひとつだろう。2023/06/29
ニョンブーチョッパー
1
○2001/02/04