内容説明
日本人の驚くべき宗教(仏教)不信の根っこには何があるのだろう。拡大する直葬、観光化する寺院、イオンの葬儀ビジネス…。現代の日本に僧侶は必要なのだろうか。
目次
第1章 変わりゆく葬儀
第2章 直葬の拡大は止まらない
第3章 現代の葬儀、その内容と費用
第4章 仏教の行事化と「偽の法度」
第5章 葬儀はなんのため?仏教の教えとは?
第6章 お坊さんは本当に必要か
著者等紹介
田代尚嗣[タシロナオツグ]
リーダーズダイジェスト社、サイマル出版を経て、現在編集プロダクション社長。季刊「霊園情報」元編集主幹。20年ほど前に発行された「霊園情報」の編集責任者という立場から、お墓、そして葬儀、さらに仏教へと研究を深め、ここ数年は仏教関係書を多数執筆。また、一般に『エンディングノート』と呼ばれるものを最初に世に広めたことでも知られている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tetsu
17
★5 ネットでイオン葬儀のお布施の明確化を批判していた仏教会の記事があったので、ちょっとこの本を読んでみた。 お墓や檀家の問題、本来、寺やお坊さんが今を生きている人に果たすべき役割など、この本の主張には多くの賛同できる点がある。 不条理なことに巻き込まれた人の心を救うのが、宗教の一つの役割ではないかと思うけれど、東日本大震災でそうゆう話はあまり聞かない。2016/08/27
アルカリオン
9
著者は元「霊園情報」編集責任者▼やや難のある文章がごく一部あるが総じて妥当な考察・解説となっている▼徳川幕府のもと、自動的に割り当てられた檀家の戸籍を管理する行政機関となった寺院には、もはや教義を説きまわって信者を増やす動機は存在しなかった。黙っていても寺院経営は安泰な状況下、「〇〇回忌」等集金の名目を増やすことに頭を使う僧侶が多かった。檀家としても、お上から自動的に割り当てられる寺の宗派の教えに積極的な関心を持たなくなるのは自然なことであった▼戒名等の葬儀儀式は仏教の本来の教えとはまるで関係がない。2022/03/26
きゅうり
5
これを読んでもまだ読経してもらう人いるのかな?ご先祖様大事で習慣としてはまだ受け入れられるけど寺を養うために檀家があるわけじゃない。徳川家康(とういかブレーン)の作った体制が盤石。終わりの始まりだったのね。2021/09/04