内容説明
春秋時代に生きた孔子の人生哲学『論語』を閉塞的状況にある現代人の心の糧になるようにわかりやすく解説する。誰でも一度は聞かされた孔子の名言名句の背景がこの一冊で手にとるように理解できる。
目次
学而篇=実践に直結する学問の方法
為政篇=精いっぱいに生きる
里仁篇=ヒューマニズムと利害
公冶長篇=人物選びの条件
雍也篇=精進は才能を生かす
述而篇=原点に立ち戻れ
泰伯篇=謙虚に生きる
子罕篇=才能と使命感との自覚
郷党篇=日常生活の戒めを説く
先進篇=新旧世代への戒め〔ほか〕
著者等紹介
阿部幸夫[アベユキオ]
1929年東京都生まれ。中国文学者。元実践女子大学文学部教授。前後して成城大学、文教大学、昭和女子大、北海道大学、中国人民大学、金沢学院大学に出講
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感想・レビュー
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4
『論語』20篇から印象的な話を100話選んで解説を加えた本。一つの話が2,3ページと短く、説明も中途半端で終わってしまっている。挿話や引用の中には、よく調べられていて、興味深いものもあるので残念。季氏4「益者三友。直きを友とし、諒を友とし、多聞を友とするは益なり。便辟を友とし、善柔を友とし、便佞を友とするは損なり」の解説に、孔子にとって友だちとはあくまで自分の役に立つものでなければならなかったのだ。孔子の友だちというのは、自己中心的に、損得によって選別されていたのだろう、と断定しているが、そうは思えない。2014/06/05