精神疾患はつくられる―DSM診断の罠

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  • サイズ B6判/ページ数 345p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784535981959
  • NDC分類 493.72
  • Cコード C3047

内容説明

「正常な行動」はいかにして「精神の病」となるのか…アメリカのみならず、世界の精神医学・心理学市場を席巻するDSM。その科学的根拠の弱さや診断名の取捨選択に見え隠れする専門家の偏見ぶりを明らかにする。

目次

第1章 精神医学診断とセクシャル・ハラスメント論争
第2章 これも病気?あれも病気?―日常の病気化
第3章 「同性愛という診断名」の浮沈
第4章 DSMに持ちこまれた戦争
第5章 マゾヒスティック・パーソナリティ障害、屈辱を喫す
第6章 境界紛争―あるいは、いかにして彼女は主治医を誘惑したか
第7章 精神科診断の中に生きつづけるレイシズム
第8章 精神医学のバイブルを診断する

著者等紹介

高木俊介[タカギシュンスケ]
1957年広島県・因島に生まれる。1984年京都大学病院精神科。光愛病院を経て、1992年より再び京都大学病院精神科。現在、ウエノ診療所勤務

塚本千秋[ツカモトチアキ]
1958年熊本県に生まれる。1983年岡山大学病院精神科。岡山大学保健管理センターを経て、現在、岡山大学教育学部助教授
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感想・レビュー

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おたきたお

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DSM(精神障害の診断・統計マニュアル)が作られた背景を述べた著作。奴隷取引が合法だった時代から現在に至るアメリカ社会の底流の一面を窺わせる。同様に、日本の精神疾患診断を取り巻く背景を知ることで、日本社会の底流の一面も窺うことができるだろう。精神疾患は身体疾患と異なり、極めて社会的影響を受ける部分が多いのだ。逆に、薬物等の治療で効果が期待される精神疾患は、身体疾患に極めて近い扱いを受けるということである。この延長線上に、精神疾患が反社会的(マイナー)思想・行動と同一視される危険性を孕んでいる。2006/01/01

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