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こころの科学叢書
非行と広汎性発達障害

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  • サイズ B6判/ページ数 257p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784535804203
  • NDC分類 368.7
  • Cコード C3011

内容説明

動機のわからない、奇妙な非行と発達障害との関連性に日本で初めて着目した記念碑的論文を含む18論文を収録。常識、社会性からは疑問符のつく少年たちにどうむきあえばいいのか。対人関係理解のキーワード「発達障害」の認知を広めた著者がおくる最新論集。

目次

序章 非行と広汎性発達障害(非行と広汎性発達障害)
第1章 広汎性発達障害を考える(青年期の高機能自閉症・アスペルガー障害の司法的問題―家庭裁判所における実態調査を中心に;性非行にみるアスペルガー障害―家庭裁判所調査官の立場から;アスペルガーと虐待の不思議な関係;これからの広汎性発達障害支援に望むこと―司法領域での経験から;発達障害と精神鑑定―裁判員制度をめぐって)
第2章 少年犯罪を考える(少年非行・少年犯罪;小学生の犯罪を考える―犯罪は低年齢化したか;少年犯罪と軽度発達障害―家裁調査官の視点から;アスペルガー障害と性犯罪;広汎性発達障害と統合失調症の鑑別と治療―司法的見地から)
第3章 少年とむきあう(非行少年と「いのち」の教育;子どもの発達と非行;親が放任し、子どもに非行傾向があるとき―どう援助するか;発達障害のある非行少年の処遇―家庭裁判所での調査・処遇に関して;発達障害を抱える非行少年の精神療法―“反省なき更正”を考える;子ども虐待への支援―家庭裁判所の役割と課題;非行少年と風景構成法)

著者等紹介

藤川洋子[フジカワヨウコ]
1973年大阪大学文学部哲学科卒業。家裁調査官として、大阪、京都、名古屋、大津、東京の各家裁で、さまざまな少年たちに出会う。その間、神戸大学精神科教授(当時)の中井久夫に師事。大阪家庭裁判所総括主任家裁調査官を最後に退職。2006年より京都ノートルダム女子大学心理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

6
「ケーキの切れない非行少年たち」への批判的評価を目にした為本書を手にした。同書表題からは非行が知能発達の遅れに基づくとの誤解を与える。本書では対人や社会に対する共感の欠如等、広汎な情緒面での発達障害が少年犯罪のかなりに見られる現状を様々な犯罪事例を通して紹介する。少年犯罪が戦後の混乱期や経済成長期を経て激減する中、受容共感支持というこれまでの非行少年接遇が無効で、司法等制度的対応が困難な犯例が増加しているのだ。社会全体もなお対処に迷っている。論文再構成の為重複はあるが、問題の重要性を判りやすく説明している2020/11/24

どすきん

2
実は挫折本。職場におかしな人が多く、普通に見えておかしい人に、高機能自閉症や広汎性発達障害という病気?があると知り、対策が取れないかと読んでみたが、良くわからなかった。2020/01/06

Asakura Arata

1
発達障害を持つ人は、司法においても不利である。そのことをしっかり司法に関わる人は理解してほしいなあ。2013/02/14

みー

0
非行少年の処遇は,少年に罪障感がある事を前提にしているが,ASDには一般常識を1つ1つ教える事が必要であり,いきなり反省文を書かせたり内省や内観を迫ったり力動的アプローチを試みることはしばしば彼らを混乱させる。快楽と直接結びついている性非行の場合は,焦らず根気強く常識を教える事が特に重要になり,生活環境面の整備や治療者の存在がより重要になる。厳罰・応報主義は個別・教育主義とは相容れない。2021/08/10

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