内容説明
現代科学に新しい視点を与えたゆらぎ・カオス・フラクタル―。これら個々の概念のみならず、相互の連関にも深く踏み込む。斯界の最前衛である二人が、発想や哲学を手探りですり合わせながら、人間行動・自然現象について物理学の立場から奔放に語り合う。相互の〈ことば〉が織りなす紋様は、従来科学のフレームを超えた世界をうつし出す。
目次
1 偶然と必然
2 予測不能性とカオス
3 線型と非線型
4 カオス
5 1/fゆらぎ
6 フラクタルと1/fゆらぎ
7 カオスとフラクタル
8 感覚とゆらぎ
9 構造と情報
10 意志の自由
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Wisdom
1
よく分からないけどそれがまた面白い。散逸揺動定理とか、ゼミで聞き覚えのある単語がちらほら。2014/07/11
タロウ
0
1/fゆらぎの理論が知りたくて読んだが、この本ではわからなかった。ただ、「生体のリズムが基本的には1/fのゆらぎであることがわかり、音楽はわれわれの体の基本的なリズムのゆらぎを抽出したものだった。体のもつゆらぎと同じゆらぎをもつ刺激がわれわれに快適な感じを与える」ことや「初期条件を完全に把握できないということに数字者は気がつかなかった。気がついたのは物理学者だ。数字者は数値を1.3にするという時には無限の精度でいっている。物理の世界では無限の精度なんてありえない」誤差が生じてカオスとなることなどわかった。2023/01/23