出版社内容情報
福島原発事故による被害者救済の訴訟が全国各地で提訴されている。深刻な被害を救済する新たな法理論は如何にあるかを考察する。
序 章 福島第一原子力発電所事故が損害賠償法に投げかけた課題
――各章の解題をかねて
第1章 被害論
1 「包括的生活利益」の侵害と損害……淡路剛久(立教大学名誉教授)
2 被害の包括的把握に向けて……除本理史(大阪市立大学教授)
第2章 責任論
1 東電の責任
1 責任根拠に関する理論的検討……大坂恵里(東洋大学教授)
2大津波の予見は可能だった……山添 拓(弁護士)
2 国の責任
1 原発事故・原子力安全規制と国家賠償責任……下山憲治(名古屋大学教授)
2 国の責任をめぐる裁判上の争点……中野直樹(弁護士)
第3章 損害論
1 福島原発賠償に関する中間指針等を踏まえた損害賠償法理の構築……潮見佳男(京都大学教授)
2 避難者に対する慰謝料……吉村良一(立命館大学教授)
3 原子力発電所の事故と居住目的の不動産に生じた損害
――物的損害の損害額算定に関する一考察……窪田充見(神戸大学教授)
4 福島原発爆発事故による営業損害(間接損害)の賠償について……吉田邦彦(北海道大学教授)
5 「風評被害」の賠償……渡邉知行(成蹊大学教授)
6 避難者の「ふるさとの喪失」は償われているか……除本理史
7 「自主的避難者(区域外避難者)」と「滞在者」の損害……吉村良一
第4章 除染
1 除染――その問題点と課題……礒野弥生(東京経済大学教授)
2 民事訴訟における除染請求について――原状回復との関連で……神戸秀彦 (関西学院大学教授)
第5章 原発ADRの意義と限界
1 原発ADRの現状と課題……高瀬雅男(福島大学名誉教授)
2 ADR和解の現状と課題――精神的損害、財物損害に関して……小海範亮 (弁護士)
第6章 被害の実態-被害調査から
1 福島第一原発事故に関わるアンケート調査からみる被害の実態……高木竜輔(いわき明星大学准教授)
2 原発事故に係わる被害の認知――浪江町住民調査の結果から……和田仁孝 (早稲田大学教授)
第7章 資料――原発事故賠償をめぐる訴訟の概要……米倉 勉(弁護士)
【著者紹介】
立教大学名誉教授
内容説明
全国各地で提訴されている多数の被害者救済訴訟。深刻な被害を救済するための新たな損害賠償法理を模索する。被害救済の法理を問題提起!
目次
第1章 被害論
第2章 責任論
第3章 損害論
第4章 除染
第5章 原発ADRの意義と限界
第6章 被害の実態―被害調査から
第7章 資料
著者等紹介
淡路剛久[アワジタケヒサ]
立教大学名誉教授
吉村良一[ヨシムラリョウイチ]
立命館大学大学院法務研究科教授
除本理史[ヨケモトマサフミ]
大阪市立大学大学院経営学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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