出版社内容情報
DNA鑑定の登場により自白と目撃証言に依拠する米国の司法文化は大きな衝撃を受けた。死刑台からの生還の続出に処方箋はあるのか。
内容説明
ミランダ原則は死んだのか?DNAの光に映し出された125の誤判例、そして電気椅子から生還した9人の男たち。プレ・ミランダ、プレ・DNAのわが国の刑事司法に今必要なものはなにか。取調官の心理的誘導の中で人は簡単に虚偽の自白をする。そして自白は今日でも「証拠の王」である。代用監獄での23日間の拘置・取調べを基礎に有罪率99.9%を誇る日本。ミランダ原則下のアメリカでこれほど誤判があるとすれば、日本での誤判率はいかほどか。正しい裁判のためには取り調べ過程の完全な録画化しかないという本書の到達点は、アメリカの趨勢でもある。裁判員制度への賛否をこえて、わが国刑事司法の目標が見えてくる。
目次
第1部 DNA時代の虚偽自白の問題(誤判研究における虚偽自白の役割;警察による取調べと虚偽自白の社会心理学;方法論とデータの情報源;虚偽自白と事例の検討結果:量的傾向 ほか)
第2部 ドリズィンらによる名張事件法廷意見書(趣意書;事件に関する記述;序論;本論 ほか)
著者等紹介
ドリズィン,スティーヴン・A.[ドリズィン,スティーヴンA.][Drizin,Steven A.]
ノースウェスタン大学ロースクール教授。誤判救済センターリーガルディレクター
レオ,リチャード・A.[レオ,リチャードA.][Leo,Richard A.]
カリフォルニア大学アーヴァイン校準教授(法と社会学・心理学・社会行動学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Ayumi Katayama
tuppo