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ポスト・マネタリズムの金融政策

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532354688
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C3033

内容説明

新古典派総合はスタグフレーションを招き、マネタリズムはマネーと物価の関係性が薄れて色褪せ、「インフレ目標+バブル崩壊後の後始末戦略」の組合わせは金融危機を増幅させた。完成したかにみえた政策の枠組みが砂上の楼閣に終わるたび新たな体制の模索が始まる。先進国の中央銀行が今日抱える課題とその先に見えてくるものを提示する注目書。

目次

第1章 通貨と中央銀行―歴史と現在
第2章 ミルトン・フリードマンと米国のマネタリズム
第3章 日本銀行とマネタリズム
第4章 インフレ目標政策とテイラー・ルールの登場
第5章 金融政策とグレートモデレーション
第6章 「資産価格バブル」と二つの金融政策戦略―「後始末」か「風に逆らう」か
第7章 ゼロ金利政策と非伝統的金融政策
第8章 デフレ脱却への方策(1)―中央銀行単独の選択肢
第9章 デフレ脱却への方策(2)―政府ができること

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

9
日銀では非常に先鋭的な論客で通っていた著者ですが、最近は何も言わなくなっている人が多いと思っています。この本を読んでみると著者の考え方をまとめてあり、集大成のような感じがします。日銀にはこのような人を(昔であれば鈴木淑夫さん)育てていく義務があると思うのですが。2013/08/06

おおしま

5
はっきりとは書かれていないが、リフレ派の源流であるマネタリズムの問題点を整理することで、リフレ派に対する警鐘を鳴らしている書。著者は、「日銀理論」の主柱的存在の翁氏。非常に説得力のある内容だった。2011年に書かれていたことに驚く。本書の主張むなしく、その後の金融政策はリフレ派の無謀な金融緩和路線にシフトしていってしまった。2019/03/30

Sato1219

3
90年頃、「誰がケインズを殺したか」という本が出た。ミステリー仕立てで経済学史を概観する内容に、当時大学生だった自分もぐいぐい引き込まれたのを覚えている。この本は、まるで、その続編のようである。社会人として過ごした90年代以降、金融政策やマクロ経済学が大きく変貌したのであり、その変貌を踏まえて知識をアップデートすることは必要だろう。個人的には、2000年前後の短期金融市場に少し関わったことがあり、その渦中ではよく分からなかった事柄が、時を経て明快に整理されたことにも非常に感慨を覚えた。2011/12/08

くまん

2
薦められて読んでみた.金融政策の議論がわかりやすくまとめてある読みやすい本.2013/08/25

HK0525

2
日銀理論の理論的支柱であった翁氏の一冊。金融政策の歴史と理論を概括できてためになる。ただ、デフレ脱却に向けた最適な政策は?という答えに対して一応の回答は提示するものの、「政治的な実現可能性を別にすれば」という留保がつき、その他の論者が提案する政策についても、結局政治的実現性が乏しいという。結局信頼し得る政府が必要で、日銀のできることには限りがあるということになるのだが、何か釈然としない気も。2012/05/05

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