華麗なる交易―貿易は世界をどう変えたか

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  • サイズ A5判/ページ数 523p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784532354152
  • NDC分類 678.2
  • Cコード C0033

内容説明

商品の流れをみれば人類の歴史がわかる。『「豊かさ」の誕生』で経済発展の必要条件を解明した著者が数千年におよぶ交易史から未来の世界像に迫る。

目次

シュメール
貿易の海峡
ラクダ、香料、預言者
バグダッド―広東急行―一日五ディルハムで暮らすアジア
貿易の味と貿易の虜
貿易の病
ヴァスコ・ダ・ガマの衝動
取り囲まれた世界
会社の誕生
移植
自由貿易の勝利と悲劇
ヘンリー・ベッセマーが精錬したもの
崩壊
シアトルの戦い

著者等紹介

バーンスタイン,ウィリアム[バーンスタイン,ウィリアム][Bernstein,William J.]
投資理論家、歴史研究家。個人投資家向けに投資情報サイトを運営している。幅広い学識に基づいた投資・経済観には定評がある。オレゴン州在住

鬼澤忍[オニザワシノブ]
翻訳家。1963年埼玉県生まれ。成城大学経済学部経営学科卒業。埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

むとうさん

4
基本的には貿易通史だけど、エピソード形式の章建てなのでどこからでも読める。基本的には「華麗なる」というタイトルなどからわかるように、自由貿易の立場、貿易がもたらしたものを利益とみなす。TPP関連で保護貿易(的なもの)を求める声が最近大きいけれど、それを乗り越えてきたから今があると。ただし、反対派、損害のある層への配慮(補償)についても触れているのでかなりスタンダードでバランスがとれている良書。(紡績機の)ミュールってラバのこと、イギリスと中国(日本)のお茶の容器の違いなど、豆知識的なのも多数面白く。2012/11/03

日の光と暁の藍

3
本書を読み終えた今、壮大な旅を終えた気分である。本書を読むことは、さながら大海を、時を超えて、歴史という大海原を行くような心持ちにしてくれる。知らなかったエピソードや人名が出てくる出てくる。本書から読み取れる教訓は、自由貿易にあまり幻想を抱くな、ということかな、と思う。自由貿易は全体(マクロ)としては豊かさを増すことに繋がるが、必ずそこには敗者(ミクロ)が存在する。マクロとミクロの視点を同時に持つこと。保護主義が経済成長に寄与したり、貿易で勝ちたければ武力が必要だったり、と歴史に学ぶことは尽きない。2021/05/05

メルセ・ひすい

3
13-125 赤60★ヴァスコ・ダ・ガマ 様 ・印度、カリカットのザモリンです。。 о(ж>▽<)y ☆親書…1498年ポルトガル国王マヌエル一世様宛 貴国の紳士?、ヴァスコ・ダ・ガマ殿が我国にお越しくださったのは、このうえない喜びであります。我国には、シナモン、クローブ、ショウガ、コショウ、宝石が豊富です。そこで、 (・ω・)、これらを金、銀、珊瑚、緋色の布地と交換いたしとう存じます。 商品の流れをみれば、人類の歴史がわかる。「「豊かさ」の誕生」で経済発展の必要条件を解明する。拝拝。。2010/07/23

in medio tutissimus ibis.

2
「物と物を交換しようとする本能が人間には生来備わっている。その本能は抑えようとしても決して抑えきれない。…グローバリゼーションをめぐる今日の議論は、場合によってはほぼ一言一句違わず、かつての議論を繰り返している。交易品の行く場所には必ず反感と保護主義が生まれ、それらの忠実な相棒である密輸と、当局に対する軽視と、時には戦争までついてくる。」p454 著者が麗麗と語る交易の歴史は詰まるところ上の文に要約される。が、この反感が交換し損ねた者の交換する本能によるならば、それは直接の補償などで抑えきれるものなのか?2022/05/17

waka33

2
交易は敗者を生むけど全体の利益を増加させるんだよということをひたすら語っている本、かな。色々な歴史的事実を知ることができるし、データに裏付けされているから、読み応えがあります。ただ「世界の最大の脅威は失敗国家に拠点を置くテロ組織、そうした地域で自由貿易と農業補助金の削減が実現されれば脅威はなくなる」という内容の記述は、うーん‥自国の敵と対抗させるために過去に米国が援助していたも組織もあるし、米国人の傲慢と思えてしまいました。昔のことは人権という概念は近代のものなので仕方ない、お互い様かなと思うんですが。2014/02/16

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