消費税の政治経済学―税制と政治のはざまで

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  • サイズ A5判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532353933
  • NDC分類 345.7
  • Cコード C3033

内容説明

福祉を支える唯一の安定財源といわれながら、導入後20年を経てなお政治的にタブー視される消費税。その特殊性を導入前史から今日までの歴史と議論を通して明らかにする。

目次

第1章 消費税とは何か―その理論的・政策的背景
第2章 世界における付加価値税の流れ―欧州の経験から学ぶ
第3章 最初の挑戦とその挫折―「一般消費税」の投じた波紋
第4章 再挑戦の失敗とその後遺症―惹起された売上税騒動
第5章 消費税の誕生―三度目の正直
第6章 定着までの諸改革―試行錯誤の連続
第7章 社会保障財源として復権―市民権を得た消費税

著者等紹介

石弘光[イシヒロミツ]
放送大学長。1937年東京に生まれる。61年一橋大学経済学部卒業。その後同大学院に進み、博士課程中退後、一橋大学経済学部助手、専任講師、助教授、教授、学長(1998~2004年)を経て、07年より現職。一橋大学および中国人民大学名誉教授。財政学専攻、経済学博士。2000~06年の間、政府税制調査会の会長を務める。主な著書に『財政構造の安定効果』(勁草書房 毎日エコノミスト賞)、『祖税政策の効果』(東洋経済新報社 日経・経済図書文化賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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koji

2
著者は、流石に7年にわたり政府税調調査会長を務め裏も表も知り尽くした税のプロ中のプロだけに、きちっとした本になっています。読み進むうちに、頭の整理がされていきます。消費税をタブーにしない政治は、口で言うほど易しくありません。特に中流から「やや下流」へシフトしている庶民は「増税」はとんでもないと言うと思います。ここは、無私で将来を見通せる総理が数人続いて、強い意思でやり遂げるしかないでしょう。私は与謝野さんに期待したいのですが。2010/06/05

メルセ・ひすい

1
13-22 赤12-38 ★5  消費税というか税・「嫌われ者」を解剖し解析しその歴史を披露します。付加価値・消費税・間接税に文句があり、毒づきたい人よんどいてチョウダイ。 欧州の大きい政府どうですか・・・解説あり  福祉を支える唯一の安定財源といわれながら、導入後20年を経てなお、政治的にタブー視される消費税。なぜ、こうも嫌われ続けるのか。その特殊性を、導入前史から今日までの歴史と議論を通じて明らかにする。                      2010/03/03

Kenji Suzuya

0
本書は、消費税についての理論的な解説と導入の政治史の記述との二部で構成されている。まず消費税の複数の方式について理論的な解説を加え、国際的に比較する。ついで日本での大型間接税の導入について大平内閣時から橋本内閣での5%引き上げまでを概観していく。理論的な解説は平易であり、政治史の記述は内容はコンパクトに分析されているといってよい。2016/06/19

carson

0
本書は消費税について、その仕組みと日本で税として取り上げられるまで、そして将来の日本の財政危機を免れる為に消費税がどのような役割りをするかについて述べられている。日本人の消費是に対する拒否反応は大平政権時代にマスコミがつくりあげたものであると感じた。確かに当時日本道路公団のヤミ出張問題なので公費天国と言われ、増税の前に行政の無駄の排除などやるべきことが多くあったことも確かであるが、あれ以来30数年、現在の日本から見るともっと真剣に赤字国債など財政危機を論じておくべきだったと思う。また、現在の民主党も政権与2010/03/10

kozawa

0
消費税への立場は日経的。政治の動きと合わせて導入前からの消費税の歴史を。一つの視点としてはしっかりしているのでは。細かい所だが消費税の物価押し上げ効果は税率が上限などと言っているが、B2B取引にも転嫁され原価に響くのだから程度はともあれ最大には理論上無限の物価押上効果がありうるはずなのだが?2010/02/09

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