出版社内容情報
経済・経営・思想に関する古今東西の名著18冊をとりあげ、その現代的意義を解説。スミス、ケインズ、ハイエクからドラッカー、福沢諭吉まで、名著のエッセンスを個性的な解説者がわかりやすく要約している。
内容説明
古典は現代を生きる知的パートナー。福沢諭吉、ブローデル、ハイエク、スミス、ドラッカーなどによる不朽の名著を当代一流の識者が明快に解説！日経新聞好評連載「やさしい経済学」の単行本化。
目次
１ 文明論の視点（福沢諭吉『文明論之概略』；Ｆ．ブローデル『地中海』；Ｊ．Ｒ ヒックス『経済史の理論』；Ｊ．Ｋ ガルブレイス『ゆたかな社会』）
２ 思想の広がり（Ｆ．ハイエク『自由の条件』；Ａ．トクヴィル『アメリカのデモクラシー』；Ｍ ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』；Ｄ ヒューム『人生論』；Ｔ．Ｒ マルサス『人口論』；Ｊ．Ｓ ミル『自由論』）
３ 経済理論の発展（アダム・スミス『国富論』；Ａ．マーシャル『経済学原理』；Ｊ．Ｍ ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』；Ｊ．Ａ シュンペーター『経済発展の理論』；ブキャナン、タロック『公共選択の理論』；ゲイリー・ベッカー『人的資本』）
４ 経営学への進展（ピーター・ドラッカー『断絶の時代』；Ｈ．サイモン『経営行動』）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobu A
14
成毛眞推薦本其の拾。07年初版、09年第3版。誰もが経済活動に関わっているだけに経済学の造詣を深めたいと思うのは当然のこと。他方、様々な要因が複雑に絡み合い一筋縄では行かないのが経済学。こんな本が欲しかった。経済学だけに留まらず、歴史学、政治学、人口論、文明論と多岐に渡る。福澤諭吉の「文明論之概略」から始まりピーター・ドラッカーの「断絶の時代」やH・サイモンの「経営行動」まで先人から連綿と続く経済史を紐解き、それぞれの功績を各専門家（殆ど大学教授）が解説。でも、咀嚼するには紹介本を実際に手に取り読まねば。2022/12/26
まろにしも
12
経済学の名著を一流の学者が見事に要約して本の魅力を解説。経済学の魅力は人間臭いところかなあと思った。アダム・スミスの「国富論」の解説が秀逸であった。心の平静を害さない範囲での虚栄心を充たす行動が富を蓄積し、それが雇用を生み、貧者への富の再分配が行われる。この『神のみえざる手』の説明部分が最高に面白かった。2021/01/21
6 - hey
10
読みにくい古典を綺麗に概説してくれている。今回はミル、スミス、マーシャルの部分を参照した。2012/11/13
baboocon
7
超速読で読了。2016/06/13
liverpool0810
5
ケインズの名言を噛み締めながら読む。「経済学者や政治哲学者の思想は、それが正しい場合にも間違っている場合にも、一般に考えられているよりもはるかに強力である。事実、世界を支配するものはそれ以外にはないのである。どのような知的影響とも無縁であるとみずから信じている実践家たちも、過去のある経済学者の奴隷であるのが普通である。」てなことなんで過去の偉人が何を考えていたのか第一線の研究者がザックリ解説する本書は有用。2010/08/10
