日本のお金持ち研究

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  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532351359
  • NDC分類 361.83
  • Cコード C0033

出版社内容情報

■目次

序章 「お金持ち」とはどんな人々か
知ってるようでよくわからない現代日本のお金持ち像/お金持ちの全国調査などできるのか――生活実態調査アンケートの敢行/日本のお金持ちは2つのタイプ――集計結果からみえてきたこと/企業経営者と医師が高額納税者の2大メジャー職業/お金持ちのプライベート・ライフ  他
 コラム お金持ちはどんなところに住んでいるのか

第1章 医療の需要と供給からみた医師
アメリカの先行研究/日本の資料からみた医療の需要と供給/拡大する糖尿病患者/水は高きから低きに流れる/大組織から個人へ
 コラム(1) ある眼科開業医からの手紙
 コラム(2) 子は親の思いどおりには育たない

第2章 弁護士という職業
日本の弁護士の経済状況/歌舞伎役者と裁判官と弁護士は有名になればなるほど忙しい/高額所得弁護士は4タイプ/多様な人材が集まるアメリカ法曹界
 コラム(1) 極貧の中から弁護士を志す
 コラム(2) ある弁護士からの手紙

第3章 経営者はお金持ちか
戦前の経営者群像/戦後の経営者群像/日本は「学歴主義」社会か/経営者層と学歴との関係/誰が経営者になるのか  他
 コラム 一流の経営者の語る人生観と世襲

第4章 日本の上流階級
階級とは何か/階級を歴史でみるとどうか/戦前の高額所得者の姿/高額所得者から高額納税者へ――戦後の実相/パワーエリート  他

第5章 お金持ちの資産形成
お金持ちの貯蓄率は高い/従来の仮説でお金持ちの貯蓄行動を説明できるか/遺産を考慮したモデルでは説明できるか/資本家精神モデル
 コラム(1) 年齢と資産との関係
 コラム(2) 年齢・学歴
 コラム(3) 親と子の結びつき

第6章 お金持ちの日常生活
平均的日本人の余暇の過ごし方/お金持ちの余暇の過ごし方/年齢が高くなるにつれて、より仕事に精を出す人が増える不思議/お金持ちが望む将来の活動/どんな価値観が大事なのか
 コラム 高額納税者の自家用車

第7章 高額所得者への課税
高額所得者への課税の現状/なぜ累進度を弱めるのか/所得税の累進度をめぐる議論(1)――容認論/所得税の累進度をめぐる議論(2)――否定論/経済学からみた累進所得税制  他

第8章 結論

参考文献

内容説明

日本の「金持ち父さん」とはどんな人か。医師や弁護士、経営者は本当に稼げる職業か。サラリーマン営業者とオーナー経営者・起業家では、所得はどうちがうのか。全国規模のアンケート調査とデータから日本の富裕層とは誰かを浮き彫りにし、金持ちになれた背景、社会制度、暮らしぶりなどの実態に迫る。

目次

序章 「お金持ち」とはどんな人々か
第1章 医療の需要と供給からみた医師
第2章 弁護士という職業
第3章 経営者はお金持ちか
第4章 日本の上流階級
第5章 お金持ちの資産形成
第6章 お金持ちの日常生活
第7章 高額所得者への課税
第8章 結論

著者等紹介

橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年生まれ。小樽商科大学卒業、大阪大学大学院、ジョンズ・ホプキンス大学大学院修了(Ph.D.取得)。その後、仏、米、英、独にて研究職・教育職を歴任。京都大学経済研究所教授、経済企画庁客員主任研究官、日本銀行客員研究員などを経て、京都大学大学院経済学研究科教授、日本経済学会会長(2005年度)。主著、『個人貯蓄とライフサイクル』(共著、日本経済新聞社、1994年、日経経済図書文化賞受賞)、『日本の経済格差』(岩波新書、1998年、エコノミスト賞受賞)、『家計からみる日本経済』(岩波新書、2004年、石橋湛山賞受賞)ほか

森剛志[モリタケシ]
1970年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、京都大学大学院博士課程修了(博士号取得)。帝塚山大学経済学部非常勤講師、日本学術振興会会員を経て、2005年4月より甲南大学経済学部専任講師
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感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

28
金持ちへの道といえば、一流大学、一流会社路線。ところがこれは、歴史が浅く、効率的でもない。19世紀のフランスでは金持ちに嫁ぐこと。このため、「ゴリオ爺さん」は財産を娘達のために使い尽くした。金持ちへの道は時代よって変わる。この研究が必要な訳は、一つは、金持ちをめざす正しい動機づけをするため、もう一つは、金持ちの規模が拡大し、正しい消費をしないと経済が破綻するリスクが生じたから。「21世紀の資本」で提案されている累進課税の強化と資本のリストラが核軍縮より困難な理由は、この価値観に踏み込まざるを得ないから。2017/07/01

DonaldTrump

10
医者でも何の専攻を選んだかによって大きく所得が変わる、日本の弁護士の所得はアメリカとくらべて少ない、雇われ経営者はしんどさの割に報酬が少ない、オーナー創業者が一番資産額を大きくしやすいなど、半分常識半分目からうろこな情報を、学術的根拠に基づいて教えてくれる。読みものとしても結構面白い(^。^)2011/07/03

Mayu

7
年収200万円からの貯金生活宣言の、お金持ちとはどういう人たちなのか、どういうお金持ちが良いお金持ちなのか考える、という項目で紹介されていた書籍。20年近く前のデータであることと、6000人の高額納税者へのアンケートのうち、有効数が500程度と母数の小ささが少し気になりましたが、とても興味深い内容でした。著者も書かれていたように、自身の成功の理由について冷静に分析され、こういったアンケートに経験をオープンにして下さる方がいることにとても感銘を受けました。本書の内容は税制の変遷などにも触れられ、盛り沢山の2017/08/10

まめタンク

7
2012年98冊目。お金持ちの研究というから、長者番付にどんな有名人が載っているのか?どんな方法が稼いでいるのか?ビジネスの極意が書かれている本かと思った。しかし、本書は硬派な本だった。お金持ちを母体に詳細に分析し統計的なデータを提示する。お金持ちの分布。お金持ちの行動。お金持ちの税金。など、取り扱うテーマは幅広い。しかし、長者番付が廃止され、貧富の格差が広まった今、このような本にどんな意味があるのか?少し疑問だった。2012/12/06

nobot

4
どちらかと言えば,社会学に近い本.アンケートなどのデータが多かった.高額納税者から判断した,お金持ちの職業分布は意外だった.特に,医者と弁護士で差が大きすぎるのに驚いた.2013/05/01

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