日本“式”経営の逆襲

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日本“式”経営の逆襲

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  • サイズ 46判/ページ数 263p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784532324100
  • NDC分類 335.21
  • Cコード C0034

出版社内容情報

「世界標準の経営理論」というけれど、リーンもアジャイルも「両利きの経営」も源流はすべて日本――でもなぜアメリカに勝てないのか?

本書は、古き良き日本の素晴らしさを語って、現実の厳しさを忘れようとするものではない。すなわち、日本企業の素晴らしさを一方的に語ることを目的にしてはいない。もちろん日本企業は最近いわれるほど遅れてはいないし、遅れているとばかり認識する弊害も多い。しかしその一方で、日本の産官学が反省すべき点は確実にある。
ひとつには「コンセプト化」に阻害要因が存在してきたという弱みである。
 日本の産官学が持つこれらの弱みがいかなるデメリットを生んだのか、またこうした弱みを克服することでどのような実際的なメリットがあるのか、日本の産官学の反省点は何か、については本書の後半で詳細に考えていく。
 コンセプト化・パッケージ化が弱かったのは日本企業だけではなく、筆者含めた研究者や、日本政府も同様である。ようするに日本の産官学全体の問題であった。この点も、現状で思いつく限りの処方箋らしきものを本書において探索していく。本書は、こうした反省によって未来を切り開こうとする、未来志向の本である。

内容説明

Amazon創業者ジェフ・ベゾスは実はカイゼンの熱烈な信奉者だった―真の「世界標準の経営学」とは何か?それで日本に勝ち目はあるのか?

目次

序章 日本の経営をめぐる悲観論は正しいのか
第1章 逆輸入される日本の経営
第2章 実践一辺倒の日本、コンセプト化のアメリカ
第3章 経営技術をめぐるグローバル競争時代を生き抜くために
第4章 長年にわたる日本企業の強みもメイド・イン・アメリカに?
第5章 最新シミュレーションで日本の経営技術をよみがえらせる
第6章 コンセプト化とグローバル競争の先にある未来

著者等紹介

岩尾俊兵[イワオシュンペイ]
慶應義塾大学商学部専任講師。平成元年佐賀県生まれ、慶應義塾大学商学部卒業、東京大学大学院経済学研究科マネジメント専攻博士課程修了、東京大学史上初の博士(経営学)を授与される。明治学院大学経済学部国際経営学科専任講師、東京大学大学院情報理工学系研究科客員研究員等を経て、現職。国内・国外両方で研究発表多数。第37回組織学会高宮賞著書部門、第22回日本生産管理学会賞理論書部門、第36回組織学会高宮賞論文部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ろび

10
“経営の逆襲”というタイトルで内容に対する期待値が上がりすぎてしまったかなという印象。カイゼンやティール組織が元々日本にある経営手法でコンセプト化が得意なアメリカと比較して悲観的になったり、わざわざ逆輸入する必要はないという点は理解できた。これを読んで企業はどうすれば良いのだろうか?セブンイレブンの単品管理手法のように技術を一般化して経営の武器として確立するべきなのだろうか?若手経営学者の挑戦的な一冊という意味では面白かった。今後にも期待。2022/06/11

パキ

4
ティール組織がもともと日本というのは無理があると思った。強引に日本起源だと主張するかのようにみえて悲しかった。2022/09/29

あやなる

4
カイゼンだけじゃない。イノベーション、リーン、アジャイル、ティール、それらは全て日本にあった。コンセプトするのが上手なアメリカの成功事例を逆輸入するのではなく、今こそ日本から、日本式経営を発信していこう。日本の未来に悲観するばかりでなく、自分がから動きたくなるような、勇気と希望が漲る一冊だった。 ところで途中でさらっと出てくるAIによる組織研究が凄すぎて気になった。なんだあれー!2021/12/28

Go Extreme

3
日本の経営をめぐる悲観論は正しいか 逆輸入される日本の経営:両利き経営のブーム オープンイノベーション アジャイル ティール組織 実践一辺倒の日本、コンセプト化のアメリカ:創発的戦略に昇華 経営技術をめぐるグローバル競争時代を生き抜くために:経営技術の逆輸入モデル 長年にわたる日本企業の強みもメイド・イン・アメリカに:カイゼン 日本な何に負けたのか 最新シミュレーションで日本の経営技術をよみがえらせる:カイゼン3類型  コンセプト化とグローバル競争の先にある未来:コンセプトから理論へ 日本だからできること2021/07/15

Arata Fujimura

1
元々日本企業の経営技術をアメリカが学び、アメリカがコンセプト化し、アメリカ経由で世界中に広がり、日本に逆輸入されることで日本の強みが失われた。 日本は文脈依存のコミュニケーションが得意な一方でコンセプト化が苦手。 コンセプト化はグローバル経営時代において必須。 日本は自らの経営技術を信じられなくなってる。 この辺まではとても腹落ちしながら読めてたけど、終盤の"カイゼン・イノベーション"、コンセプトから先の新理論辺りの主張で息切れ。 とはいえ、とても学びの多い本だった。2022/06/26

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